11月22日、米証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー委員長が来年1月20日に退任することを発表した。彼は歴代のSEC委員長の中でも特にアンチ仮想通貨とされ、多くの仮想通貨ユーザーがSNS上で彼の退任を祝っている。
しかし、新しいSEC委員長の候補者は、米議会上院での承認が必要であるため、厳しい審査を受けることになるだろう。
SECはプレスリリースでゲンスラーの退任を発表した。ゲンスラー氏在任中、SECはコインベースやユニスワップ、メタマスク開発会社コンセンシス、ブロックチェーン動画配信プラットフォームLBRYなど、複数のWeb3プロトコルや取引所に対して訴訟を起こした。これらの訴訟は、多くの仮想通貨ユーザーや投資家から批判を受けている。
次期大統領のドナルド・トランプ氏は選挙運動中、就任初日にゲンスラー氏を解任することを公約していた。
しかし、規制機関のメンバーは「正当な理由」がなければ解任できないため、解任を試みると法廷闘争になる可能性があった。ゲンスラー氏の辞任により、この問題は回避できた。
仮想通貨コミュニティの反応
仮想通貨ユーザーはX上でこの発表を祝った。
弁護士で仮想通貨関連の法的手続きについて頻繁に投稿しているジェレミー・ホーガン氏は「鐘を鳴らせ!ゲンスラーは去った」とのべ、『オズの魔法使い』の「魔女は死んだ」のメロディに合わせて歌うように求めた。
分散型金融(DeFi)愛好家のケイティーPクリプト氏は、ドナルド・トランプ氏がゲンスラーを解任し、ゲンスラーが泣くAI生成動画を投稿した。この動画は仮想通貨支持者のチャンネルで広く共有された。
トランプ氏の後任指名はまだ
トランプ氏はゲンスラーの後任をまだ発表していないが、いくつかの候補が噂されている。
予測プラットフォームのカルシは、バイナンスUSの元CEOであるブライアン・ブルックス氏が33%の確率で指名されると予測しており、元SEC委員のポール・アトキンス氏が32%の確率であるとしている。この2人の候補がカルシ上で最も注目されている。
FOXビジネスは元CFTC委員長のクリス・ジャンカルロ氏の名前を挙げている。ただ、ジャンカルロ氏自身は、過去にゲンスラー氏がCFTC委員長だった時に残した「混乱をすでに片付けた」とのべ、再びその役割を引き受けるつもりはないと語った。
候補者は厳しい審査を受ける可能性
トランプ氏が指名する人物は、上院での厳しい審査を受ける可能性がある。
トランプ氏は休会任命を通じて一部の承認を回避するつもりだと述べているが、これには議会が難色を示す可能性があり、トランプ氏の思惑通りに進むかは不透明だ。
フィナンシャル・タイムズの報道によれば、共和党の一部の議員は、少なくとも一部の候補者に深い疑念を抱いているという。最近辞退した司法長官候補のマット・ゲーツ氏や、保健福祉長官候補のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏などがそうだ。同様にトランプ氏が物議を醸す人物をSEC委員長に指名した場合、上院での承認が困難になるかもしれない。
仮想通貨訴訟はどうなるか
仮に仮想通貨に非常に好意的な候補者が承認されたとしても、コインベースやユニスワップ、コンセンシスなどに対する訴訟がすぐに取り下げられるわけではない。
新しい委員長は委員会の1票を持つに過ぎず、すでに進行中の訴訟を取り下げることに委員会メンバーが消極的である可能性がある(委員会が政治的に見えることを避けるためだ)。
それでも、いくつかの専門家は訴訟が最終的に和解されると考えている。
例えば、パンテラ・キャピタルの最高法務責任者であるカトリーナ・パグリア氏は、SECが被告に「認めることも否定することもない」声明を出させ、罰金を支払わせた後、和解に至る可能性が高いと語った。訴訟は「静かに消えていく」だろうと付け加えた。
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