投資会社ギャラクシーデジタルは、2025年のビットコイン(BTC)価格予測を18万5000ドルから12万ドルへ引き下げた。同社はその理由として、上場投資信託(ETF)や金融機関を通じたパッシブ投資の影響による価格変動の鈍化や複数の逆風要因を挙げている。

ギャラクシーのリサーチ責任者であるアレックス・ソーン氏は水曜日、10月に大口投資家(クジラ)が約40万BTCを市場に放出したこと、さらに金、AI、ステーブルコインといった他の投資テーマへの資金シフト、およびレバレッジ清算の連鎖が、ビットコイン価格の重荷になったと指摘した

「ビットコインは新たな局面に入った。我々が“成熟期”と呼ぶ段階であり、機関投資家による吸収とパッシブな資金フロー、そして低ボラティリティが市場を支配している」とソーン氏はXで述べた。

「10万ドル水準を維持できれば、約3年続く強気相場の構造は崩れないだろう。ただし上昇ペースは鈍化する可能性がある」
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取引所へのビットコイン流入額 . Source: CryptoQuant

ソーン氏によると、10月10日に発生した“フラッシュクラッシュ”(24時間以内に約200億ドル規模の連鎖清算を引き起こした、仮想通貨史上最大の清算イベント)は、強気トレンドに実質的な損害を与えたという。

それでも同氏は、ビットコインのファンダメンタルズと長期的な上昇見通しには強気姿勢を維持している。ただし、これまで仮想通貨市場の特徴だった周期的な循環構造が崩れつつあると述べた。

次の弱気市場の始まりか?

仮想通貨市場は火曜日、13億ドル規模の清算が発生したことでパニック状態に陥り、ビットコインは4か月ぶりに10万ドルを割り込んだ。

BTCは火曜から水曜にかけて、重要サポートとされる365日移動平均線を下抜け、さらなる下落圧力や新たな弱気市場入りへの懸念を呼んでいる。

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Source: TradingView

ビットコイン価格は、市場の下落局面で史上最高値12万6000ドル超から20%下落した。

一部のアナリストは20%超の下落を弱気市場入りの定義としているが、他の専門家は「その程度の下げは正常」と見る。

「このサイクルでは通常、20〜25%の調整が一般的で、30%規模のものが2度ほどあった。今回の下落率は21%で、十分に想定の範囲内だ」と、トレーダーのロレンソ・VS氏はXに投稿した

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