CNBCによると、仮想通貨取引所FTXは、仮想通貨レンディング大手ブロックファイ(BlockFi)を2500万ドルで購入することに近づいているという。

この問題に詳しい3人の情報筋の話として、今週末にもタームシートに署名される見込みだと報じた。2500万ドルという価格はブロックファイの直近の非公開評価額を99%下回る価格だと情報筋は述べた。

ブロックファイの株式投資家は「全滅」し、損失を計上しているという。また、FTXとの取引は成立までに数カ月かかる可能性があり、その間に買収額がずれる可能性がある。2021年6月、ブロックファイの評価額は50億ドルと報告されていた。

今年初め、ブロックファイは100万人以上の顧客、100億ドル以上の資産と預金を持ち、7億ドル以上の仮想通貨報酬と利子を分配していた。しかし、ブロックファイの運命は、現在問題になっているヘッジファンドのスリー・アロー・キャピタル(通称3AC)の主要債権者になったと報じられた後、急速に悪化した。その結果、6月に弱気市場が激化したため、13億3000万ドルにのぼる3ACのポジションを清算せざるを得なくなり、大きな損失を被った可能性が高い。

3ACが融資の担保として4億ドル相当のグレースケール・ビットコイン・インベストメント・トラスト(GBTC)株を差し入れていたことが事態を悪化させた。GBTC株はしばしばビットコイン(BTC)のスポット価格に対して割引またはプレミアムで取引されている。清算時、GBTC株は保有するビットコインの純資産価値に対して34%のディスカウントで取引されており、ブロックファイがポジションの清算を開始するとさらに急落した。

今月初め、ブロックファイは短期的に収益性が悪化したため、850人いるスタッフのうち20%を解雇すると発表した。先週、FTXはブロックファイに2億5000万ドルの信用枠を拡大し、買収するという噂を否定したばかりだった。