米国下院の多数の議員がデジタル資産に対する規制の明確化を目的とした法案を支持した。
5月22日の投票で、下院議員は279対136の票差でH.R.4763、すなわち「21世紀の金融イノベーションと技術法（FIT21法）」を承認した。この法案が上院で可決され、法律として署名されると、証券取引委員会（SEC）と商品先物取引委員会（CFTC）のデジタル資産に対する役割が明確化されることになる。71名の民主党議員と208名の共和党議員がこの法案に賛成票を投じた。
「残念ながら、現行の規制枠組みはデジタル資産のイノベーションがその潜在能力を発揮することを妨げている」とパトリック・マクヘンリー氏は下院投票の前に述べた。「SECとCFTCは現在、これらの資産クラスの管理権を巡って争っている。」
マキシン・ウォーターズ議員も下院投票前に発言し、法案に反対する意向を示した。ウォーターズ氏は、FIT21法案が仮想通貨を「規制の無法地帯」に追いやると主張し、伝統的な金融企業がSECの監督なしに運営できるようになると述べた。
「この[法案]は、私が長い間見てきた中で最悪かつ最も有害な提案である」とウォーターズ氏は述べた。「この法案は、仮想通貨と特定の伝統的な証券を規制緩和し、この法案が潜在的な市場崩壊と不況を引き起こす可能性について私や他の専門家が深刻な懸念を表明している。」
下院は、連邦準備制度（Fed）が仲介者を通じてデジタルドルを発行することを禁止する「中央銀行デジタル通貨（CBDC）反監視国家法（H.R.5403）」についても議論し、投票する予定だ。民主党の指導部は、5月21日に反CBDC法案およびFIT21法案に対する支持を表明しなかったが、法案に反対するよう議員に強制はしないと報じられた。
仮想通貨関連の法案およびSECのイーサ現物上場投資信託に関する決定は、米国が選挙年に突入する中で進行しており、多くの有権者の関心を集めている。ジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ前大統領は、2024年の民主党および共和党の候補者として、6月27日と9月10日に二度の討論会を行う予定である。
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