ファースト・アブダビ・バンク(FAB)はJPモルガンのオニキス(Onyx)コインシステムを用いてブロックチェーンを基盤としたクロスボーダー決済の試験プロジェクトを成功させた。声明によれば、試験フェーズは「問題なく、満足のいく応答時間で実施された」という。

FABの試験は、バーレーンでの類似のテストの数週間後に終了した。バーレーンではバンクABC(アラブ・バンキング・コーポレーション)がOnyxシステムをテストし、限定的なサービスの開始に取り組んでいる。

JPモルガンのパーミッション型分散型台帳であるオニキスは2020年に立ち上げられ、最近では開発のペースが増している。JPモルガンのオニキス・デジタル・アセッツの責任者であるタイロン・ロブバン氏は、10月初めに、プラットフォームが現在1日に10億から20億ドルを処理していると述べた。

中東での拡大に加え、オニキスは6月以降ヨーロッパでユーロ建ての支払いに使用されている。同月、6つの銀行のコンソーシアムとともに、インドでの銀行間米ドル決済も開始された。

10月11日、JPモルガンの新しいトークン化担保ネットワークで初の公開取引が決済された。このネットワークもオニキスブロックチェーン上で動作している。マネーマーケットファンドの株式がトークン化され、JPモルガンとブラックロックの間のデリバティブ取引の担保としてバークレイズ銀行に預けられた。