イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであるオプティミズム基盤で構築された分散型ソーシャルメディアネットワークプロトコルである「ファーキャスター(Farcaster)」のデイリーアクティブユーザー(DAU)数が2月3日に前週比で5倍増と急騰している。

The daily active user count on Farcaster surged 400% following a spike in activity for Frames. Source: Dune Analytics

ファーキャスターで構築されたSNSである「ワープキャスト」にこのほど新機能の「フレーム」が導入されたことが好感された模様だ。

ファーキャスターは、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏が利用し、注目が集まっているSNS。

デューン・アナリティクスによると、ファーキャスターネットワーク上のDAUは1月28日の約5000人から2月3日には24700人と5倍近く増加した。。プロトコルの1日の収益も過去最高を記録し、1月25日の2,500ドル(約37万円)から1,500%以上増加し、3日に39,000ドル(約570万円)を超え、6日時点で52500ドル(約777万円)以上に伸びている。

「フレーム」は、ワープキャスト内の投稿(キャストと呼ばれる)にミニアプリを挿入できる機能だ。この機能を使用することで、同プラットフォーム内でNFTの新規発行や送金、外部ブログの閲覧、アンケートへの回答など、さまざまな機能を投稿に組み込むことができる。このフレーム機能の導入後から急速にユーザーが増加しているようだ。

Example of a Warpcast Frame. Source: Warpcast

ファーキャスターは、2020年に元コインベースのエンジニアであるダン・ロメロ氏とヴァルン・スリニバサンによって創設された分散化ソーシャルネットワークだ。フレームはEdDSA(エドワーズ曲線デジタル署名アルゴリズム)を採用しており、ロメロ氏は1月30日の投稿で「フレーム経由の取引にはウォレット特有の流出リスクがない」と強調した。

一方でファーキャスター・ネットワーク上の活動が急増したことによって、2月4日にワープキャストのパフォーマンスが低下した。
フレンド・テックやDeSoといった、他の分散型ソーシャルメディアプラットフォームとは異なり、ワープキャストを使用するには仮想通貨の購入や取引は必要ないが、フレームでNFTの発行やエアドロップといった機能を利用するためにはイーサリアムウォレットの接続が必要となる。

ファーキャスターの急成長は、他の分散型ソーシャルメディアプラットフォームの活動が低迷している時期に起こっている。ベース基盤のソーシャルアプリであるフレンド・テックは昨年、分散型ソーシャルメディア市場を席巻していたが、同社の一日あたりのトランザクションは昨年8月の最高値から97%以上減少した。