イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、メタバースを作ろうとする企業による既存の試みはどれも成功しないと考えており、メタについても「誤爆する」と主張した。

ブテリン氏は、「メタバースは起こる」と考えているものの、メタなどの企業による現在の試みは、どれもうまくいかないと指摘した。

メタバースは一般的に、社会的なつながりに焦点を当てた高度にインタラクティブな3Dオンライン世界として説明されており、最終的には拡張現実(AR)や仮想現実(VR)を搭載することを検討しているものもある。

DecentralandやThe Sandboxのようなブロックチェーン技術で最近成功したメタバースプロジェクトが多数立ち上げられているにもかかわらず、ブテリン氏は否定的な態度だ。同氏はユースケースがまだ明確になっていないと述べ、メタのメタバース構築の試みが現状のままでは成功するとは思えないと付け加えた。

「"メタバース”の定義がまだわかっていない。人々が実際に何を望んでいるかを知るには、まだ時期尚早だ。だから、Facebookが今作るものは誤爆するだろう」

メタは、同僚がつながってアイデアを出し合うためのVRルーム「Meta Horizons Workroom」など、多くのAR・VRアプリケーションを構築してきた。さらに音声やビデオを記録し、仮想世界に包まれることでメタバースに接続できる第一世代のスマートグラスも構築している。

メタやマイクロソフトが提案するような中央集権的なメタバースは、そのメタバース内の財やサービスの所有権の分散化に影響を与えるのではないかという批判もある。

一方、DecentralandやThe Sandboxなどのメタバース開発者は、いくつかのWeb3プロジェクトと一緒になって、より透明で包括的、分散的、民主的なメタバースの構築に焦点を当てたOpen Metaverse Alliance (OMA3) を立ち上げた。

Metaverse Standards Forum (MSF)もまた、これらの価値観に基づいて、よりオープンで相互運用性の高いメタバースのための標準を確立しようと努めている。メタ、マイクロソフト、エヌビディア、アリババ、ユニティ、ソニーは、MSFのメンバーになった35社のハイテク企業のうちの1社だ。