イーサリアム開発企業のコンセンシスと大手監査法人のEYは、マイクロソフトなどと協力し、イーサリアムのビジネス分野での活用に向けたプロジェクト「ベースラインプロトコル」を開発していく。コンセンシスが4日に発表した。
ベースラインプロトコルは、暗号化、メッセージング、ブロックチェーンといった技術を組み合わせたオープンソースプロジェクトだ。企業が機密データをブロックチェーン上に残すことなく、イーサリアムで安全や匿名性を維持してビジネスを展開できるようにする。
ブロックチェーンを企業のIT部門が利用するときにはプライバシーやセキュリティの確保が課題であったとし、ベースラインプロトコルでこれらの課題を克服していくとしている。
ベースラインプロトコルの技術運営委員会には、コンセンシスやEY、マイクロソフトのほか、半導体大手のAMD、ブロックチェーン企業のチェインリンク、分散型金融(DeFi)を手掛けるメイカーダオなど12社以上の企業や組織が既に参画している。
トークン化やDeFiをサポート
ベースラインプロトコルでは、イーサリアムのメインネット上でのトークン化や分散型金融(DeFi)サービスをサポートし、なおかつ企業のデータを安全に管理することができるようになるという。
コンセンシスは発表の中で、今回のプロジェクトが「ソリューション企業やエンタープライズ向けシステムベンダー、クラウドプロバイダーに大きな商業的機会を提供する」と述べている。