トランプ政権で経済担当大統領補佐官を務めていたゲイリー・コーン氏は、将来的にはグローバルな仮想通貨が登場すると考えているが、それはビットコインよりも「理解しやすい」コインになるだろうと述べた。CNBCが8日に伝えた。コーン氏はトランプ政権入りする以前はゴールドマンサックスの社長を務めていた。

 コーン氏はCNBCに対して、「世界が仮想通貨について理解した時に、グローバルな仮想通貨が登場するだろう。そしてそれはマイニングコストや電力の問題といった問題を持たないものだろう」と述べた。ビットコインのマイニングは、マイナーがコンピュータを使ってハッシュを解くことでブロック生成の報酬を受け取る、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)に依存している。昨年10月には、ビットコインのマイニングによって1日あたり5600万キロワット時(kWh)の電力を消費し、約670万ドルのコストだと見積もる推計が出た。

 コーン氏は「自分はビットコインの熱狂的信者ではない」が、「ブロックチェーン技術の信者だ」と明言した。彼は、未来のコインは「十中八九、ブロックチェーン技術をベースにしたものになるだろう」と付け加えた。

「それがどのように生成され、どのように動作し、どのように人々が使うことができるのか。より簡単に理解できるようになるだろう」

 ゴールドマン・サックスがビットコインのトレーディングデスクを開設してビットコイントレードを顧客に提供するという報道について尋ねられると、コーン氏は「彼ら〔ゴールドマン・サックス〕は、株主にとって最善の利益となると思うことをやるべきだ」と答えた。ちなみにコーン氏は、同社の株は保有していないとも述べた。

 ブルームバーグによれば、コーン氏は3月にトランプ政権を離れた後、「規制された銀行を経営することを考えた。デジタルの世界でのだ」と語った。

「私は会社の愛でを持っている。…銀行業界での知見を活かした興味深いものになるだろう」

 ゴールドマンの元幹部、マイク・ノボグラッツ氏は仮想通貨のマーチャント・バンク「ギャラクシー・デジタル」を立ち上げた。報道によれば、同社は4月に別のゴールドマン幹部をCOOとして雇用している