欧州連合(EU)はブロックチェーンを活用して、ソーシャルメディアでの投稿の信頼性を高める3年間のプログラムを始めた。同プログラムではフランスの大手金融企業ワールドラインが監督者として選定された。
「TruBlo」と命名されたこのプロジェクトは、欧州委員会の次世代インターネット構想の一部。Finextraの報道によると、今回の3年間のプログラムでは「ブロックチェーンを使った信頼と評価モデルを開発する」ことを目標とするという。個人や研究者、企業などがソーシャルネットワーク上やメディア上で生み出したユーザージェネレイテッド・コンテンツをやりとりするためにブロックチェーンを用いるソリューションを開発するとしている。
ワールドラインは1970年に設立された電子決済プラットフォームの開発・運営を手がけている。2019年には23億ユーロの収益を上げており、決済事業者としては世界4位の事業規模を誇る。
プロジェクトでは450件の提案が審査される。そのうちの45件がプロトタイプまでの資金提供を受け、9つまでが完成までの資金援助を受けられることになる。
ワールドライン社でTruBloプロジェクトのコーディネーターを務めるトニー・パラデル氏は、テクノロジーが急速に進歩する中で信頼モデルを開発することが急務であると述べている。
「今回選定される9つのプロジェクトは、個人が生成したコンテンツをあらゆるデバイスで交換する力を持つ信頼モデルを生み出す鍵となる。テクノロジーを生活の一部にし、素早く効果的かつ安全なデジタルトランスフォーメーション環境を推進する能力を高めるための基盤となる。」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン