Goerliテストネットは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークへの統合に成功し、イーサリアムのメインネット移行前の最終ステップとなった。最終テストネットの統合に成功したことは、9月19日に予定されているメインネットの移行が予定通り行われる可能性があることを意味する。

Goerliは、Ropsten、Sepoliaに続く3番目のテストネットで、イーサリアムがPoSネットワークに正式に移行する前の最終リハーサルを行うものだ。

PoSマージはイーサリアムのブロックチェーンにとって最も重要なアップデートの一つと考えられており、このイベントに向けた強気なセンチメントはトークン価格に反映され始めている。ネイティブトークンのイーサ(ETH)は2022年6月に885ドルで底を打って以来、価格が2倍以上になっている。

ETH価格は、米政府が発表した消費者物価指数(CPI)のデータが予想より低いことが判明した後、木曜日に他の仮想通貨とともに1,919ドルを超えて急騰した。

ETHはビットコイン(BTC)を上回る上昇をみせた。仮想通貨分析会社Santimentのデータによれば、価格上昇の勢いがクジラによる10万ドル以上の取引によって支えられたものだという。クジラ取引の増加は、クジラによる蓄積が進んでいる中で行われた。

ETH Whale Transactions Reach Two-Month High Source: Santiment

ETHはまた、イーサリアムベースの機関投資家向けファンドでの資本流入も最近上昇している。これらの機関投資家向けファンドは、8月5日までの1週間に投資家から1630万ドルの資金を集めている。ビットコインの同様のファンドは同期間に850万ドル相当の資金流出となっており、機関投資家の間でイーサリアムへの強気な市場心理が高まっていることを示唆するものだ。

メインネットのマージが1ヶ月後に迫り、ETH価格はマージが材料となり、強気な勢いを見せている。市場は、PoSへの移行が成功することを期待してETH価格が急騰し始めたわけだが、「噂で買ってニュースで売る」という展開になれば、トレーダーが「ニュースで売り始める」9月のアップグレード後に大幅な価格調整を見る可能性がある。