イーサ(ETH)の価格推移が鈍い中でも、開発者は決済レイヤーとしてイーサリアムを選択し続けており、第4四半期は同ネットワークにとって記録的な期間となった。
トークンターミナルのデータによると、イーサリアムのブロックチェーン上で新たに作成・公開されたスマートコントラクト数は、第4四半期に過去最多の870万件に達した。
この水準は、コントラクトのデプロイが大きく落ち込んでいた直前の2四半期からの急回復を示している。

トークンターミナルは、この増加について、実需に基づく成長を反映したものと説明しており、現実世界資産(RWA)のトークン化、ステーブルコインの利用拡大、基盤インフラの開発が背景にあると指摘する。同社は「イーサリアムは静かにグローバルな決済レイヤーになりつつある」と述べた。
コントラクトのデプロイ数は、将来のネットワーク活動を先行して示す指標とみられることが多く、利用者数、取引手数料、最大抽出可能価値(MEV、取引順序の最適化を通じてバリデーターやブロックビルダーが得る価値)の拡大に先立って増加する傾向がある。
こうした要因は、時間の経過とともにオンチェーン経済活動の拡大につながり、イーサ価格の動向にも影響を及ぼす可能性がある。
イーサは今年初め、一時5,000ドル近辺まで上昇し、過去最高値を更新したが、10月10日の市場全体の清算局面を受けて急落した。執筆時点では3,000ドル前後で取引されている。
イーサリアムは依然として仮想通貨活動の中核
レイヤー1ブロックチェーン間の競争が激化し、ソラナが高スループットと低手数料を強調し、アバランチがカスタマイズ可能なサブネットに注力し、BNBチェーンが取引所連動の流動性を強みにする中でも、データはイーサリアムがデジタル資産エコシステムの中心的基盤であり続けていることを示している。
イーサリアムはRWAトークン化において最大のオンチェーン時価総額シェアを維持している。
レッドストーンの研究者は、セキュリティ、流動性の厚み、確立されたインフラを理由に、イーサリアムをトークン化プロジェクトの「機関投資家向け標準」と位置付けている。

ステーブルコイン分野でも、イーサリアムは中核的な役割を果たしている。DefiLlamaの集計では、現在流通する3,070億ドル超のステーブルコインのうち、半分以上がイーサリアム上に存在する。
ネットワーク上のステーブルコイン供給は、テザーのUSDt(USDT)と、サークルのUSDCが大半を占めている。
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