仮想通貨イーサ(ETH)価格が1500ドルを突破し、史上最高値を更新している。今回の上昇の背景にはオプション市場でコール(買い注文)が優勢であったことが上昇の要因となった可能性がある。

大手仮想通貨取引所のオプション市場で、コール優勢となる動きがあった後に1500ドルを突破したためだ。

ETH/USDT 15-minute chart (Binance). Source: TradingView.com

コール優勢

イーサが史上最高値を更新する直前、データ分析プラットフォームであるラエビタス(Laevitas)は仮想通貨取引所デリビットでETHのボリュームの80%をコールが占めていると指摘。この傾向から大きな上昇が起きる可能性を予想していた。

ラエビタスの予想から数時間後にETHは1500ドルを突破し、大台を更新した。

イーサは1月にも1400ドルを突破し、過去最高値を更新したばかりだ。その後一旦は反落したものの、直下のサポートを維持するなど、大きな下落が見られていないことから、レジスタンスの突破が期待されていた。

スリーアローズキャピタルのスー・ズーCEOは、ETHの勢いは非常強いことから、ビットコインが41000ドルの高値の際にETHに換えていれば、米ドルに売却するよりも多くの利益を得ていただろうと指摘した。

「クレイジーな考えだが、41000ドルのピーク時にビットコインを米ドルに換えるよりもETHにしておいた方が儲かっただろう」

どこまで上昇?

トレーダーはイーサの日足が1440ドル以上で終値を迎えれば、強気の上昇トレンドが継続すると予想する。

Trader Kozの名称で知られる仮想通貨トレーダーは次のように指摘する。

「1440ドル以上の日足終値となった場合は、安値で買いが入っていることを確認できる。これが拒否されるまでまだ時間があるので、本格的なお祝いはまだ控えよう」

Into The Blockのリサーチャーも現在ETHを取り巻くセンチメントが強気になっていることを強調する。イーサが1500ドルを突破した後、オンチェーン活動が強気相場以来の2018年1月の数値になっているためだ。

「ETHは初めて1500ドルの壁を突破し、価格発見の段階に入る。そして、史上最高値を祝うために、いくつかの事実をご紹介しよう。全てのアドレスが利益を得ていること。オンチェーンの取引活動である2018年1月の数字に戻った(1日平均116万)こと。史上最高値を更新したETHを保有するアドレスは5238万あるということだ」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン