イーサリアム企業連合(EEA)は、イーサリアムのプライベートブロックチェーンを利用している開発者に標準を提供するため、新しい一連の仕様をリリースした。

プラハで開催されているDevCon4で、EEAがエンタープライズ・イーサリアム・クライアント仕様V2とオフチェーン・トラステッド・コンピュート仕様V0.5のリリースを今日発表した

前者は共通標準の開発であり、「顧客企業がEEA仕様ベースのソリューションを独自の製品よりも選択するよう動機づける」ため、イーサリアム開発者がコードを確実に作成することを目指すもの。クライアント仕様V2は本質的に、EEAに準拠した製品として販売するのに第三者テストを受けた製品であることを示す一種のラベルを提供する。

後者の仕様書リリースは、一連のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)であり、トランザクションを「オフチェーン」に移した後、要約を「メイン・チェーン」に移動できる。最近リリースされた仕様を使用するEEA APIは、信頼性検証方法とは無関係にデータをオフチェーンで移動する手法をプログラマーに提供する。APIは、TEE(Trusted Execution Environments)、ゼロ知識証明、Secure Multiparty Computation(データの断片を複数のコンピュータに送り、データを秘匿にしたまま各種計算を行う技術)と互換性があるという。

エグゼクティブディレクターのRon Resnick氏は次のように述べた。

「サプライチェーン、銀行、小売り、その他の大規模企業ベースのエコシステムのいずれの場合でも、企業はユースケースに最適な信頼できるコンピューティング手法を選ぶことが可能だ」

Resnick氏はコインテレグラフに対し、化学製品のサプライチェーンにおける決済プロセス合理化や、その他、自動車、トラック輸送、音楽の著作権、健康サービスなど様々なアプリケーションにおいてEEAスタンダードのさらなる可能性を見ていると述べた。

同ブロックチェーンの標準化団体は、5月にエンタープライズ・イーサリアム・クライアント仕様の最初のバージョンをリリースした。相互運用性を目的とした最初の仕様は、エコシステム全体を立ち上げるカタパルトとなるだろうとResnick氏は話していた。

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