仮想通貨イーサリアムの開発者ファビアン・フォゲルシュテラー氏は、チェコのプラハで開催されたイーサリアム開発者たちのイベント「Devcon4」で、トークン投資家がICO(イニシャル・コイン・オファリング)プロジェクトのどの段階でも資金を回収できるようにする「リバーシブルICO(RICO)」を提案した。具体的には、投資家が「資金調達の約束を元に戻す」ことを可能にする特殊なスマートコントラクトの作成が含まれているという。コインデスクが伝えた。
フォゲルシュテラー氏は「(RICOの仕組みを使えば)いつでもコミットした資金を引き出すことができ、ただ単純にトークンを送り返すだけで資金の引き出しが可能だ。イーサ(Ether)が払い戻されると、他の投資家が買い取ることができる。これはプロジェクトの根底にある価値の変動につながる可能性が高いため、スタートアップ企業はICO以外の民間投資家からの『基金』が必要になるだろう」と聴衆に語った。
続いて同氏は「この方法だと詐欺は起こりにくい。投資家はいつでも資金を引き出すことができるため、ICOスタートアップ企業は約束にコミットするよう直接的に刺激を与えられる。さらに、プロジェクトが頓挫していっても、トークン投資家が資金を失うリスクを伴わずに『プロジェクトが自然に失敗する』ということを可能にする」と述べた。
同氏は自身のスタートアップで試験運用する考えだ。投資家のための資金調達スキームをより安全にするための新たなアプローチとして提案した形で、今後のICOの行方に注目が集まる。
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