イーサリアム開発者は、レイヤー2の取引コストを引き下げると期待されるプロトダンクシャーディングを含むいくつかのイーサリアム改善提案(EIP)を導入するデンクン(Dencun)アップグレードのメインネットローンチ日を2月8日に設定する予定だ。

イーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏は2月1日のRedditへの投稿で、アップグレードに向けた直近のテストは「非常にうまくいった」と述べた。1月30日にはセポリア(Sepolia)のアップグレードが行われ、2月7日にホレスキー(Holesky)テストネットのアップグレードが予定されている。

セポリアとホレスキーのアップグレード予定時間 Source: Ethereum Foundation

デンクン・アップグレードは、イーサリアムのコンセンサスレイヤーと実行レイヤーにいくつかの大きな変更を加えるものだ。

このアップグレードは、2023年4月12日にイーサリアムメインネットで実行されたシャペラ・アップグレードに続くものだ。このアップグレードにより、イーサ(ETH)のステーキング解除を可能にし、イーサリアムにより多くの機関投資家を導入するための重要なアップデートとされている。

「すべてが順調であれば、来週のACDC(オールコアデベロッパーズコール)でメインネットフォークの時間を決定する」とベイコ氏は語った。次のACDCコールは来週後半に予定されている。

ギャラクシー・デジタルのリサーチ担当副社長クリスティン・キム氏は、デンクンメインネットのアクティベーションが3月末までに80%の確率で行われると予想し、2月末までにデンクンが実施される可能性もあるが、その確率は40%に近いと付け加えた。

デンクン・ネットワークのアップグレードは1月17日にゴエリ(Goerli)テストネットでアクティベートされ、EIP-4844を含むいくつかのEIPを導入した。これにより、イーサリアムのレイヤー2での取引手数料が大幅に削減されると開発者は語っている。

プロトダンクシャーディングは、ロールアップのコストを削減することを目指している。ロールアップは通常、トランザクションとデータをオフチェーンでバッチ処理し、計算証明をイーサリアムブロックチェーンに提出する。新たに導入される「ブロブ」と呼ばれるデータ用の新しいパケットを添付し、大規模なデータ転送を可能にする。