イーサリアム投資企業イーサ・マシンの共同創業者アンドリュー・キーズ氏は、過去10年間にイーサリアム(ETH)に投資していれば、ビットコイン(BTC)よりもはるかに高い利益を得られたと主張している。
「この10年で、イーサリアムとビットコインの価格比は大きく改善している。イーサリアムのローンチ当初から保有していれば、50倍の資産になっていただろう」と、キーズ氏は7月21日、CNBCの番組に出演した際に語った。
その後、Xの投稿でこの数値は過大だったと認め、「50倍」ではなく「30倍」だと訂正した。
キーズ氏は現在イーサ・マシンの会長を務めており、同社は40万ETH(現在の価格で約15億ドル)を運用資産としてナスダック上場を計画中だ。この規模は、現在ETHを準備金として保有するビットマイン(30万ETH)やシャープリンク(28万ETH)を上回る。
キーズ氏はCNBCのインタビューで「自分はイーサリアム派だ」と語り、ビットコインは保有していないことも明かした。「固定電話よりiPhoneの方がいい」と、イーサリアムの革新性を評価する発言もしている。
また、キーズ氏は米国で成立したステーブルコイン規制のGENIUS法の最大の受益者はイーサリアムであると述べた。その理由として、現在流通しているステーブルコインの大半がイーサリアム上で展開されている点を挙げた。
「イーサリアムは“べき乗法則”のダイナミクスを示しており、トークン化資産の90%がイーサリアム上にある。これは検索エンジンの90%がGoogleで行われているのと同じ構造だ」と語った。
ビットコインとの比較には注意も必要
とはいえ、イーサリアムとビットコインの長期的な投資収益率を比較する際には、いくつかの留意点もある。
ビットコインは2009年に誕生し、その価格の初期の指標の1つとされるのは2010年5月の「ピザデー」で、このとき1BTCは約0.0041ドル相当だった。その後、同年7月にマウントゴックスで初めて0.05ドルで取引されて以来、ビットコインは累計で2億3400万%上昇している。
一方、イーサリアムは2015年7月にジェネシスブロックが生成され、その時点でビットコインはすでに280ドルで取引されていた。イーサリアムは開始から1か月の平均価格が約1.60ドルで、現在までに23万6837%の上昇を記録している。
ただし、最近のパフォーマンスでは対照的な動きがみられる。イーサリアムは2021年の史上最高値(4878ドル)からいまだに23%下落した水準にあり、2022年以降は横ばいが続いている。一方でビットコインは2025年7月14日に新たな史上最高値を更新し、2021年のピークから78%上昇している。
投資家のETHシフトが価格を下支え
BTSEの最高執行責任者であるジェフ・メイ氏は火曜、コインテレグラフに対して「投資家がイーサリアムに大規模にローテーションしている。これが週末の上昇の背景にある」とコメントした。
また、「イーサリアムはいまだに過去の最高値を大きく下回っており、今後そのギャップを埋めると考えるトレーダーが多いことも、現在のモメンタムを後押ししている」と述べた。
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