イーサリアム(ETH)は、6月24日にかけて価格が2500ドルに迫るなど、顕著な回復を見せている。2週間の清算ヒートマップでは、2500ドル超の流動性が集中するゾーンに向けて価格が上昇しており、ストップロスを狙うマーケットメイカーの動きとショートスクイーズによる上昇圧力が重なっていることが示されている。
テクニカル面では、ETHは先週、2100〜2200ドルの複数月にわたる重要なサポート帯を試したが、それが堅く機能したことで買い意欲の強さが確認された。
3日足チャートでは、2400ドルを上回る水準でドラゴンフライ・ドージ(下ヒゲが長く陽線で引けるローソク足パターン)が出現しており、これは下落トレンドの終了と反転の兆候を示す典型的な形となっている。
さらに、5月以降の価格上昇は、2022年7月〜8月の弱気市場以来で最も取引量が多い局面となっており、リテールおよび機関投資家の関心が再び高まりつつあることを示唆している。
ヒートマップ上では、ETHが主要な清算クラスターを上抜けて高値圏で安定して高値圏の切り上げを継続している状況が見て取れ、価格の抵抗が少ない方向は上方向であると分析されている。
オンチェーン分析を行うアムル・タハ氏は、6月23日にバイナンスから61000ETH以上が引き出されたことを指摘し、これは短期売買から長期保有への転換を示す強気シグナルと評価している。
取引所からの大量出金は、投資家がETHを売却するのではなくウォレットへ移して保有する意図があることを意味しており、相場の上昇期待が高まっていることの表れでもある。
ビットコインに「追いつく」可能性も
スイスブロックがXで発表した分析によれば、ETHは資本のローテーションによって今後大きく上昇する可能性があるという。
分析では、ETHが現在「Zone 5」と呼ばれる過去に大幅上昇が起きた累積フェーズに位置しているとし、ファンダメンタルの整合、含み益の供給量の増加、資本移動の3要素が2017年や2021年といった過去の強気サイクルと一致していることを強調している。
現在、ビットコインの供給量の90%以上が含み益の状態にある一方で、ETHはまだ80%にも満たず、これは「ETHがビットコインに出遅れている」典型的な構造とされ、キャッチアップ相場のシグナルと位置づけられている。
ETH/BTCレシオも数年ぶりの低水準にあり、ETHの過小評価を示唆する要因となっている。
現物ETFの資金フローも、ETH優位の流れを裏付けている。
5月にはビットコインETFに52億3000万ドルが流入した一方、6月には26億4000万ドルへと半減。一方で、イーサリアムETFは5月の5億6400万ドルから6月には9億5000万ドルへと増加し、月間で68.4%の増加を記録した。
これは機関投資家によるETHシフトの兆候として注目されている。
スイスブロックは、こうした資金移動の動きがETHに対する機関投資家の強気姿勢を裏付けるものとして、アルトコイン全体の上昇にも波及する可能性を指摘している。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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