ブロックチェーン・データプラットフォームの「ブロックチェア(Blockchair)」によると、仮想通貨(暗号資産)イーサリアム(ETH)ユーザーが支払うトランザクションの平均手数料が7.50ドルを超え、2日連続で過去最高を更新したことがわかった。

Average Ethereum transaction fee in USD chart

(出典:ブロックチェア「イーサリアムの平均取引手数料(ドル建て)」)

2020年6月から7月にかけて、同様に手数料が上昇した際、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏は、こうした高額な手数料はネットワークのセキュリティを損なう可能性があると指摘、仮想通貨の手数料システムの改革を呼びかけた

ブテリン氏によると、マイナーのトランザクション手数料の依存度が高まっていることで、利己的なマイニング手法にインセンティブが働いている可能性があるという。これによってトランザクションの処理方法が混乱するとしている。

この解決策として、ブテリン氏はイーサリアムの改善提案(EIP)1599を提案している。これは基本的な手数料をバーンして、マイナーの取引手数料への依存度を減らすことが含まれている。

ただ、この提案にはコミュニティの中で消極的で、慎重姿勢な人々が出ている。

EIP1559の提案は、基本手数料が、1000万gasの目標を上回っているか下回っているかに基づいて、上下に変動することになる。これにより、ネットワーク容量の増加につながるという。マイナーは、取引を優先するために支払われたチップのみを手に入れ、基本手数料はバーンされることになる。

ただイーサリアムネームサービスの創設者であるニック・ジョンソン氏は「1559が意図したとおりに動作することを示すフォーマルな分析はあることに心配していないのか?」と疑問を呈している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン