重要なポイント
ETHは3900ドルのサポートと4400ドルのレジスタンスの間での攻防続く
機関投資家の需要は依然として続く
長期的な予測は引き続き強気。3000~3500ドルへの調整は8000ドルに向けた上昇につながる可能性
イーサリアム(ETH)は、過去4年で最高の週足終値を記録し、新たな節目を迎えている。現在の相場は上下の主要な流動性ゾーンに挟まれ、11%を超える価格変動を引き起こしている。
下値では、月曜に付けた安値4224ドルが注目されており、すぐ下にある4150ドル付近は、複数の流動性が集中する重要なサポートゾーンとされる。そのさらに下には、4000ドル付近にフェアバリューギャップがあり、これはフィボナッチリトレースメントの0.50〜0.618の範囲(4100〜3900ドル)とも重なる。この領域はスイングトレーダーにとって、買いのエントリーポイントとして意識されやすい。
トレーディングプラットフォームのキヨタカはこのゾーンを「3900ドルまで積み上がった巨大な買い注文のクラスター」と表現し、流動性を狙ったストップハンティングや反発の起点として注目されている。
一方で、上値は4400ドル近辺に月曜安値で生じた流動性クラスターがあり、ここが短期的な「磁石」として意識されている。仮にこの水準で強気の反応が確認されれば、4583ドルのレジスタンスが次のターゲットとなる。
この水準を終値で明確に上抜けし、安定する展開となれば、新たな史上最高値への道が開かれる可能性がある。
逆に、構造的には3900ドル付近までの深い調整が入るシナリオの方が、ロングポジションを一度洗い流すという観点から「健全」とする声もある。
4時間足RSI(相対力指数)は50を下回っており、ETHが売られ過ぎ圏に近づくまで下落余地を残している。この点でも、さらなる押し目の可能性が示唆されている。
機関投資家の関心で中長期の強気見通しは維持
短期の流動性による駆け引きが続くなかでも、イーサリアムに対する中長期の見通しは依然として強気とされている。先週、米国上場の現物イーサリアムETFは過去最高となる週次流入量64万9000ETHを記録。ETHは一時4740ドルまで上昇したが、その後週末にかけて調整が入った。
ブルームバーグのETFシニアアナリスト、エリック・バルチュナス氏は「イーサリアムETFがビットコインを凌ぐ存在になりつつある」とし、「7月のETF・オブ・ザ・マンス」の評価を与えた。
テクニカル面でも、イーサリアムは数年にわたる強気のペナントパターンを形成しており、「いよいよブレイクアウトが近い」と見る声もある。
トレーダーのメルレイン氏は「これまでの押し目はすべてスマートマネーによって買い支えられ、弱気筋はすでに振り落とされた」と指摘している。
ETHの長期的な展望としては、3000〜3500ドルへの一時的な調整を経て、8000ドル超えの上昇へと進む可能性が示されおり、ETHにとって新たな章の幕開けとなるかもしれない。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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