ヘッジファンド界の大御所ジム・チェイノス氏は4 日、ブルームバーグによるインタビューで、ビットコインが「技術的ブレークスルーを装っている」と主張した。また、世界的危機の場合には、 ビットコインよりも食料、または法定通貨を保有した方が良いだろうとものべた。
チェイノス氏は昨年、ビットコインやブロックチェーン技術を「よく分かっていない」と話し、仮想通貨に対する投資について厳しい警告を発した。チェイノス氏はブルームバーグに対し、「現在、この上昇相場になってから9年が経過しており、90年代と同様だ。そのため、 今後は、この状況が浸透し始めるのではないかと疑っている」とのべた。彼はこの1年でビットコインに対する一般の関心が高まったことも「詐欺の循環」と呼び、次のように付け加えている。
「これは金融政策における技術的ブレークスルーを装った有価証券の投機ゲームだ」
チェイノス氏は続けて、世界的危機の場合、各国政府が法定通貨で最後の貸し手として介入するだろうとのべた。その分散型の性質を考えると、これは仮想通貨には利用できない選択肢だ。
「最悪の事態に備えた価値の保存手段として、デジタル通貨を保有すべきだと信じている人々について言えば、それはまさしくデジタル通貨の働きが最も弱まる状況だ。もしも敷設網がダウンしたならば、私が最も保有したくないのはビットコインだろう」
有名な空売り投資家のチェイノス氏は 、断固たるビットコイン否定派という減少の一途をたどる集団に仲間入りを果たした。バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットCEOとチャーリー・マンガー副社長は、相変わらずビットコイン投資を、ますますグロテスクな言葉で非難し続けている。ごく最近だと、マンガー氏が先月、 仮想通貨取引を 「とれたての赤子の脳みそ」の売買になぞらえている。