電気自動車大手テスラを率いるイーロン・マスクCEOは、同社がビットコインを使った支払いを受け付けるようになるには、マイナーが再生可能エネルギーを利用していることが確認するのが先だと述べた。条件付きながらも、マスク氏が支払い再開の可能性に言及したことで、ビットコインのレンジ相場が間も無く終わり、上昇するのではないかという期待につながっている。

マスク氏が価格操縦しているとして、シグニア社CEOマグダ・ヴィエジッカ氏が米証券取引委員会(SEC)に調査を求めたことを報じたコインテレグラフの記事に対し、マスク氏が14日にツイッターで反応したものだ。

ヴィエジッカ氏によると、マスク氏は故意にビットコイン価格を吊り上げ、価格の天井時に自身のビットコインを高値で売り抜けたことを非難した。

マスク氏はこうしたヴィエジッカ氏の主張に対して「これは不正確だ」と回答。「テスラはビットコインが(市場を)動かさずに簡単に清算できることを確認するために、保有資産の10%程度を売却しただけだ」とツイートした。

既報のように、マスク氏は4月、テスラがビットコインの流動性を証明するために、保有していたビットコインの一部を売却したことを認めた。その3月にテスラは15億ドル相当のビットコインをバランスシートに追加し、車の決済手段として採用すると発表したばかりだった。

そして5月には、マスク氏はビットコインのエネルギー消費を問題視し、ビットコインによる支払いを受け付けないと態度を豹変させた。

マスク氏のツイートと同時期に、中国でもビットコインマイニング禁止や過剰な上昇局面にあったビットコインに弱さの兆候があるとする報道などネガティブな事象が続いた。こうしたイベントが続き、ビットコイン価格は史上最高値を記録した4月から一転し、5月には54%の下落を記録した。

14日にマスク氏はビットコインの受け付けを開始するきっかけをほのめかした。

「マイナーによる(〜50%)再生可能エネルギーの使用が確認され、将来的にポジティブな傾向が見られれば、テスラはビットコイン取引の許可を再開する」