ビットコイン強気派のナジブ・ブケレ大統領のエルサルバドル与党、新アイデア党は、議会で大多数の議席を確保した。
エルサルバドルの選挙監督機関は2月20日、新アイデア党が議会の60議席中54議席を獲得したと報告した。これにより、ブケレ氏は自身のアジェンダを続けるための政治的手段を持つことになる。ブケレ氏は、公式結果が発表される前の2月5日に勝利宣言し、新アイデア党が54議席ではなく58議席を獲得したと主張していた。
El SALVADOR - Asamblea Legislativa (60/60)
— DatoWorld (@DatosAme24) February 19, 2024
⚪ Nuevas Ideas - 54
ARENA - 2
PCN - 2
VAMOS - 1
PDC - 1
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しかし、大統領の勝利宣言にもかかわらず、野党グループは選挙結果を無効にするよう呼びかけ、選挙詐欺を主張している。
ヴァモス、ヌエストロ・ティエンポ、ナショナリスト・リパブリカン・アライアンスは、選挙プロセスにおける69の「異常」を報告した。ファラブンド・マルティ国民解放戦線(FMLN)も同様に詐欺と有権者操作の主張を行った。ブケレ氏は2019年6月に就任し、ビットコインのような仮想通貨を公然と支持する世界の指導者の一人となった。彼は2021年9月に新アイデア党が政府で大多数を占めていた際、BTCを法定通貨として採用した。
「世界で最もクールな独裁者」と自称するブケレ氏は、令状なしでギャングの拘束を可能にした。一報でこうした取り組みに関しては人権侵害との批判も出ている。2023年3月の国連報告書によると、エルサルバドルは2022年以降「大量拘留」を実施し、多くの人が拘留中に死亡したり、その他の方法で虐待を受けたとされている。
さらにエルサルバドルの憲法では、大統領任期は1期5年と定められている。ブケレ氏の在任中、エルサルバドルの最高裁判所は大統領就任直前の数カ月を休職すれば、2期連続で務めることを可能にする規則を変更した。ブケレ氏は2023年12月に選挙キャンペーンに専念するために辞任し、クラウディア・ロドリゲス・デ・ゲバラが2024年6月まで代行大統領を務める。
ブケレ氏は2月22日にワシントンDCで開催される保守政治活動会議で講演を行う予定。この集まりには、米国の共和党の極右メンバー、アルゼンチン大統領のハビエル・ミレイ氏、元共和党大統領候補のヴィヴェク・ラマスワミー氏、そして元米国大統領ドナルド・トランプ氏が参加する。