ビットコイン(BTC)に関する解説書『ビットコイン・スタンダード』の著者であるサイファディーン・アモウズ氏が、エルサルバドルの国家ビットコイン局の経済顧問に任命された。

5月30日、国家ビットコイン局はオーストリアの経済学者であるアモウズ氏が、さまざまな経済政策に関連するアドバイザーとしてチームに加わったと発表した。アモウズ氏の著書『ビットコイン・スタンダード』は2018年4月に初版が出版され、堅実な価値貯蔵手段からインフレ資産や法定通貨への移行を分析している。また、貨幣の歴史をたどり、文明が通貨システムとともに変化してきたことを示している。アモウズ氏は5月30日のツイートで、「ビットコインスタンダードを採用した最初の国で働くことに興奮している」と述べた。

5月30日、アモウズ氏は地元メディアのディアリオ・エル・サルバドールに対し、「ビットコインが独特なのは、何年にもわたって価値が減らない強い資産を持つことができる点だ」と語った。「時間とともに減価するお金を持っているなら、貯金する意味がなく、借金に走るのが理にかなっている」とも述べた。「今後5年間でビットコインを積み上げ続ければ、エルサルバドルが借金を完済する可能性は高い」とも語った。

国家ビットコイン局(ONBTC)によると、アモウズ氏は最近エルサルバドルを訪れ、CUBO+の学生たちに講義を行った。CUBO+は、エルサルバドルの人々がコードや概念を学ぶためのビットコインとライトニングネットワーク開発者プログラムだ。また、アモウズ氏はエルサルバドルのブケレ大統領と会い、「経済的自由政策の顕著な利点」について意見を交わした。ONBTCは、アモウズ氏は報酬を断り、ブケレ大統領のビットコイン政策を支援することにのみ関心を持っていたとしている。

エルサルバドルの国家ビットコイン局は、2022年11月にナイブ・ブケレ大統領によって設立され、仮想通貨関連のすべての事項を管理している。

ブケレ大統領のビットコインチームは拡大しており、ジャーナリストのマックス・カイザー氏やテレビ司会者ステイシー・ハーバート氏もブケレ氏のビットコインチームの一員となっている。マックス・カイザー氏は、『ビットコイン・スタンダード』は「オレンジ・ピル」を数百万人に届け、「マイクロストラテジー創設者マイケル・セイラー氏や、毎日ビットコインをウォレットに追加している企業や金融の重鎮たちを含む多くの人々に影響を与えた」とコメントした

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン