オランダの仮想通貨会社がスペインのサッカークラブを買収 自社トークンをスタジアムの支払い手段に

オランダの仮想通貨会社Libereumは、スペインのサッカークラブであるエルチェCFを490万ドルで買収。同社ウェブサイトのプレスリリースで26日に発表された今回の買収は、国際的なサッカークラブを丸ごと獲得し、同社のERC20トークンLiberを同社が所有するサッカークラブのスタジアム内での支払い方法にするという目標達成に向けた第一歩となった。

Libereumは、430万ユーロ(約5.4億円)の銀行保証を内金として準備しており、セグンダ・ディビジョンA(スペイン2部リーグ)に所属するエルチェCFを確実に買収できることになったと発表した。 ファイナンス・マグネイトの27日付の報道によると、Libereumはかつて、オランダのクラブであるローダJCケルクラーデも買収しようとしていたが、買収は「失敗に終わった」という。

15年、スペインのバレンシア地方で3番目に大きな都市であるエルチェに本拠地を置くエルチェCFは、税金未払いや不透明な経営体制が指摘され、スペインのプリメーラ・ディヴィシオン(スペイン1部リーグ)から降格させられていた。

26日のLibereumの公式声明では、同社がLiberトークンを効率的に活用することを通して財源を増強し、エルチェCFを再びスペイン1部リーグに返り咲かせることを目標にしていることとしている。具体的には以下のように語られている。

「当社は、Liberを使い、簡単に利用できる方法で、あらゆる代金をシンプルに決済できるようにするため、(Liberトークンを)徐々にクラブ内外における財政方針の一部にしたいと考えている。たとえば、チケット販売の後援や譲渡取引、グッズ販売、スタジアム内でのケータリングでLiberを利用する場面をご想像いただきたい

同社は、Liberトークンの需要が増加し同トークンの市場価値が高まることで、エルチェCFに利益がもたらされることになると主張する。 ファイナンス・マグネイトによると、今週、Libereumはさらに、8000万ユーロ相当と言われるサッカークラブをもう1つ買収するという未公表の取り決めがあることをほのめかしていたという。ただし、報道発表時点では噂されている買収に関する詳細情報をLibereumのウェブサイトから入手することはできなかったようだ。

仮想通貨業界とサッカー業界の連携は徐々に広がりを見せている。

今年7月、ジブラルタル1部リーグのサッカーチームであるジブラルタル・ユナイテッドは、来季から選手への報酬支払いに、仮想通貨を利用する計画を発表。8月には、欧州サッカー連盟(UEFA) がエストニアで開催されたUEFAスーパーカップのレアル・マドリード対アトレティコマドリード戦のチケットの100%を、ブロックチェーンを使った新しいチケット販売アプリを用いて売り出した

9月には、フランスの人気サッカーチーム、パリ・サンジェルマン(PSG) がトークンエコノミーの発足を目指しブロックチェーン・プラットフォームSocios.comとの連携を発表。今月には、ブラジルの1部リーグで活躍する「アトレティコ・ミネイロ」が、ブラジルの通貨であるレアルと1:1で紐づけされたファン向け仮想通貨「ガロコイン(GaloCoin)」を立ち上げた

日本でも、6月にGMOコインがJリーグ3部のFC琉球とクラブパートナー契約を結び、ビットコインで協賛金を支払うと発表している。