トランプ米大統領は水曜日、連邦準備理事会(FRB)の次期議長に、元理事でビットコイン(BTC)に対して肯定的な見解を持つケビン・ウォーシュ氏を指名する案を上院に正式に送付した。現議長のジェローム・パウエル氏の後任となる。
ホワイトハウスの通知によると、トランプ氏はウォーシュ氏を4年任期のFRB議長、および14年任期のFRB理事として指名した。大統領は1月30日、SNSを通じてパウエル氏の後任にウォーシュ氏を起用する方針を表明していた。パウエル氏の議長任期は5月に満了するが、2028年まで理事として留まる可能性がある。

ウォーシュ氏は2006年から2011年まで、ジョージ・W・ブッシュ政権およびバラク・オバマ政権下でFRB理事を務めた。その後、スタンフォード大学フーヴァー研究所のシニアフェローに就任している。
次期議長候補であるウォーシュ氏は、これまでビットコインの採用を支持する発言を繰り返してきた。2021年1月のCNBCのインタビューでは、「もしビットコインが存在しなければ、金(ゴールド)は今頃もっと上昇していただろう。40歳以下の世代にとって、ビットコインは新たな金だ」と述べた。また、2025年のインタビューでは、暗号資産が「市場に規律をもたらし、世界に修正が必要な箇所を伝える役割を果たし得る」との見解を示している。
ウォーシュ氏は「ビットコインは私を不安にさせない」と明言。2011年にマーク・アンドリーセン氏からホワイトペーパーを見せられた際を振り返り、「ビットコインという新技術がいかに変革的であるかを、当時もっと明確に理解できていればよかった。ビットコインは、政策立案者が正しい判断を下しているかを測る重要な資産だ」と語っている。
パウエル議長の任期は5月15日に終了し、理事としての任期は2028年1月31日までとなる。トランプ氏は過去に同氏の解任を示唆していたが、パウエル氏は任期を全うする見通しだ。
上院での指名審議の時期は現時点で未定だが、民主党側からは強い反発が予想される。シューマー院内総務(民主)は1月、トランプ氏が「FRBを私物化し、独立性を排除しようとしている」と批判。共和党に対し、ウォーシュ氏の指名を進めるべきではないと訴えた。
シューマー氏は「ウォーシュ氏は、トランプ氏の圧力からFRBの独立性を守ることを明確にしなければならない。そうでなければ承認されるべきではない」と主張している。
CFTCの指導部人事は依然欠員
トランプ氏はFRB議長の指名を正式に進めた一方で、商品先物取引委員会(CFTC)の追加人事については水曜日時点で上院に送付していない。
昨年12月に就任したマイケル・セリグ委員長が、依然として唯一のリーダーとして運営にあたっている。通常、同委員会は5人の委員で構成される。現在審議中の市場構造法案が成立すれば、暗号資産に対する同委員会の規制権限は大幅に強化される見通しだ。

