著者 DMM Bitcoin マーケットレポート
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・高値を切り下げてくる展開
Tradingviewより作成
上図は、ETH/JPYの4時間足チャート(2022/1~執筆時点)に主要なトレンドラインを描画したものである。
現在のETH/JPYは、去年11月から続く下落のトレンドから一服し、反発上昇局面となっている。今年2月には戻り高値となる38万円付近まで順調に推移していたが、その後は前回高値を更新できず、現状、33~34万円で推移している。
市場全体では、引続き米国の金利動向とウクライナ情勢が着目されている。
2/16に1/25~26に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨によると、インフレが予想通りに鈍化の様相を見せない場合、政策金利の引き上げが妥当であり、金融引き締めのペースを速める可能性が示唆された。
しかし、3月の金利引き上げについての具体的な言及がなく、市場予想よりもハト派的であったことなどから、リスク資産の買いを誘発した。ETH/JPYも例にもれず、2/17未明に一時4%ほど急騰する場面もあった。
ウクライナ情勢は依然として不確定要素が多く、その動向に一喜一憂する展開が継続している。
2/17には、一時37万円を伺う動きをみせていたETH/JPYは、ウクライナ軍の親ロシア派武装勢力への砲撃があったとの報道(2/17日本経済新聞)があったとたんに売り込まれ、上昇分をすべて戻して34万円台に下落した。
このように、米金融引き締めや、ウクライナ情勢などに価格を左右され、上値を抑えられる場面も散見されるETH/JPYだが、今後の価格推移はどうなっていくだろうか。今回はライン分析を用いて分析していく。
最初に今後のETH/JPYの展開を考察するうえで重要なトレンドライン、チャネルラインとして以下を設定する。
・チャネルライン(a)、(b)
・日足目線のトレンドライン(c)(※)
(※c=2021/1/4から2022/1/24の安値を結んだ長期のトレンドライン)
現在は、(a)チャネルを下方ブレイクしたのち、(b)チャネルを意識しながら下落している。
基本的に上昇トレンドを形成するには、以下の二つが必要条件だが、現在は高値を更新できずに下落しているため、上昇トレンドの継続に暗雲が立ち込めている状態だ。
・高値の更新
・安値の切り上げ
図で描画した取り、直近安値である32.6万円を割り込んでしまうと、下落トレンド形成の必要条件である、以下の二つを達成してしまうことになるため、相場は悲観的なものになりやすいだろう。
・安値の更新
・高値の切り下げ