Web3のエコシステムは、デジタルマーケティングの担当者にとって新しいチャンスの場になる可能性がある。既に約200の企業がWeb3の技術スタックの活用方法について検討しているという。
7月25日、Web3マーケティング分析会社Safary は、「Web3の成長展望 2023」と題した包括的な報告書を公開した。2010年代はデジタルマーケティングの「黄金時代」であり、Web2の成長により2011年には150社だったデジタルマーケティング企業が2023年には1万1000社へと急増したという。
しかし、過去3年間でデジタルマーケティングの環境はよりプライバシー重視へと変わってきた。そのため、マーケターはWeb3の技術スタックを採用し、方向転換する必要があると報告書は指摘している。調査結果によると、現在、新たなデジタルメディアについて「深く検討している」企業は約200社あり、そのうち71社は合計で6億ドルの資金を調達している。

メッセージング、クエスティング、ロイヤリティの各プラットフォームが最も資金調達が進んでいるカテゴリーで、それぞれが1億ドル以上の資金を集めているという。
ヨールドガイドゲームズのようなクエストプラットフォームは、ユーザーが報酬を得るためのタスクを完了するよう誘導するエンゲージメントマーケットプレイスを作り出す。これにより、広告よりも直接的なブランドとユーザーの関係を促進する。また、ロイヤリティ企業は、NFTやトークンによる報酬プログラムを通じて、ブランドの顧客価値と保持率を向上させる。
ナンセンやデューンのようなマーケティング向けの分析ツールも存在し、オンチェーン、プラットフォーム、ソーシャルデータを集約し、Web3コミュニティの成長に関する洞察を得ることができる。
ダップレーダーのようなディスカバリープラットフォームは、SEOのような長期戦略に投資すれば、「Web3で最大の広告不動産所有者になる可能性がある」とした。また、コインマーケットキャップを「インターネット上で最もトラフィックの多いウェブサイト」の一つとして例示した。さらに、ブロックチェーンプロジェクトのために成長戦略を助言し、展開する18のWeb3成長エージェンシーも存在する。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン