ソフトウェアエンジニアや開発者は、かつて「イーサリアムキラー」と呼ばれていたレイヤー1ブロックチェーンから、増え続けている新しい分散型金融(DeFi)プロトコルにゆっくりと移行している。

ベンチャーキャピタル企業Outliner Venturesが公開したBlockchain Development Trendsレポートによると、開発者がイーサリアムのライバルであるブロックチェーンから関心の焦点を移している。

調査結果は過去12ヶ月間、イーサリアムが最も活発に開発されたブロックチェーンプロトコルであり続けた。次いでカルダノとビットコインがそれに続いている。4番目になったのは2020年にローンチした分散型ファイルストレージプロジェクトのFilecoinだ。

ポルカドットやコスモス、Acalancheなどの一部の新しいプラットフォームでは開発者の活動が増加している一方、従来からあるイーサリアムのライバルの多くではコア開発が減少している。

「イーサリアムキラーのトロン、EOS、Komodo、およびQtumは、コア開発指標の減少がみられている」

レポートによると、イーサリアムベースのDeFiプラットフォームではAaveとBalancerで開発者の活動の増加がみられた。

この2つに加えて、最も活発なプロジェクトはMaker、Gnosis、およびSynthetixだったが、最近立ち上げられたほかの2つのDeFiプロトコルのSushiswapとYearn Financeでも開発者の活動が急増した。

ゲームやアート、コレクティブズ、仮想世界といったNFT(ノンファンジブルトークン)関連の活動についても市場全体の関心が高まっており、成長セクターはDeFiだけではなかった。

レポートによると、Decentralandが、ステラやアルゴランドなどのいくつかの主要なブロックチェ―ンプロジェクトと同じレベルで開発活動があり、UniswapやCompoundといった人気のあるDeFiプロトコルよりも開発活動が活発だった。

このレポートでは、データを生成するため、Githubリポジトリとコミットを分析している。ここでは開発者はコードの更新や改善、提案などを行う。

イーサリアムは依然としてブロックチェーン開発の王様であり、開発コミットに関してはビットコインのほぼ2倍となっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン