米証券取引委員会(SEC)のヘスター・ピアース委員は、分散型金融(DeFi)の規制がSECにとって新たな課題になると考えている。
ジョージワシントン大学でのデジタル経済に関するイベントでスピーチしたピアース氏は、ゲームストップ株のショートスクイーズを取り巻く反ウォール街感情の高まりを考えると、DeFiは多くの人が求めているオルタナティブな金融システムである可能性があると語った。ピアース氏は、この技術は投資家と市場を保護する上で規制機関に「非常に良いテスト」を提供するだろうとも述べた。
「多大な成長痛と粗削りな状況というのが続いているが、DeFiが約束する民主化やオープンアクセス、透明性、予測可能性、およびシステマチックな回復力は魅力的である」と、ピアース氏は述べている。「私たち規制当局は、潜在的な長所と短所を念頭に置き、DeFiがCeFiと競争して投資家に金融サービスを提供できるよう、法的な明確さと実験の自由さの両方を提供する必要がある」。
ピアース氏は、2008年の金融危機以降、最近のゲームストップ株の問題で多くの人が不満を表明していることを考えると、SECは市場が包摂的であることを保証する方法を検討する必要があるとも付け加えた。ピアース氏は、より多くの人々のために経済がより良く機能するようにするために、SECは「技術をより積極的に受け入れる」べきであると語った。
「デジタル経済はいくつかの新しい規制上の課題を提起しているが、それらの課題に対処するための新しいツールも提供している。規制対象の人々の自由に配慮しつつ、私たちはこれらのツールを使用する必要がある」