著者 松田康生 (まつだやすお)FXcoin シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
Review
FRB量的緩和も協調演出できず
昨日のBTC相場は上値の重い展開。FRBの1%の緊急利下げ、ゼロ金利入り、量的緩和再開とフルセットの対策を打ち出したものの、株価下落に歯止めがかからず、BTCも戻り切れていない状況。金曜日に歴史的な大暴落後、米株の反発もあり値を戻していたBTCだが、週末は60万円近辺での横ばい推移となっていた。週明けにFRBがサプライズ緩和を実施、63万円台まで値を上げるが6000ドル水準がレジスタンスとなって行って来いの展開となった。その後、18日予定の日銀決定会合が前倒しされることとなり緩和期待が膨らんだが、利下げ自体は見送られ、失望感から日本株、ドル円、金価格そして欧州株も大きく下落する中、BTCも連れ安で50万円まで値を下げた。しかし緊急G7への期待感もあってか値を戻したが、米株が再びサーキットブレーカーを発動、G7も具体性に欠けたことが嫌気されるとBTCも下落に転じ、米大統領の不況示唆発言もあり上値を重くしている。
Outlook
続きはこちら
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。