マイケル・ノヴォグラッツ氏率いるギャラクシー・ベンチャーズ・ファンドI が、2024年6月末までに約1億7500万ドルから1億8000万ドルの資金を調達する見通しとなった。このファンドは、仮想通貨およびブロックチェーン関連スタートアップ30社への投資を目指すとしている。

4月17日のブルームバーグの報道によれば、このファンドは当初目標としていた1億5000万ドルの資金調達額をすでに上回っているという。

今回の調達成功は、米国における仮想通貨フレンドリーな政権環境にもかかわらず、業界全体としてはベンチャーキャピタル(VC)への資金流入が乏しい状況の中で実現した。

ノヴォグラッツ氏の企業は今年初め、ビットコインETFやミームコインのブーム、AIエージェントの登場など市場の成長要因はあるものの、2024年は仮想通貨分野へのVC投資にとって依然として厳しい年だったと報告していた。レポートでは、これらのテーマは「ベンチャー投資には特に適さない」と指摘していた。

同社によると、2024年には、仮想通貨およびブロックチェーン関連スタートアップに対し、2153件で計115億ドルの投資が行われた。これは2023年の100億ドルよりやや上回るが、2022年の300億ドル超と比べると大幅に減少している。

ピッチブックのデータによれば、2025年第1四半期における米国内の仮想通貨VCの投資額は13億ドル前後で、前年同期比22%の減少となった。また、資金の多くはAI分野にシフトしており、第1四半期には世界のVC資金のうち58%がAIに向けられたという。

一方で、クリプトランクによると、グローバルな仮想通貨VC資金調達額は2025年第1四半期に48億ドルに達し、2022年第3四半期以来の高水準を記録した。ただし、アブダビの投資企業MGXによるバイナンスへの20億ドルの出資がこの額のほぼ半分を占めている。

Source: CryptoRank

ギャラクシー・ベンチャーズ・ファンドIは2024年6月に1億1300万ドルで初回クロージングを行っていた。ファンドのポートフォリオには、合成ドル発行プロトコルのエセナ、ステーブルコインの流動性を提供するDeFiプロトコル「M^Zero」、レイヤー1ブロックチェーンのモナド、トークン化資産に特化したレイヤー2チェーン「プルーム 」、アイゲンレイヤーとイーサリアム上のステーキング資産のデリバティブをサポートするレンゾーなどがある。

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