米DCG傘下で仮想通貨投資やビットコイン投資信託の運営を行うグレイスケールインベストメンツが、匿名通貨Zcash(ジーキャッシュ、ZEC)の価格が2025年までに6万2000ドル(約680万円)を超える可能性があると予測した。同通貨がオフショア資産全体の10%の受け皿になると仮定し算出した。

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 Zcashは「ゼロノレッジ・プルーフ」と呼ばれる、内容を明らかにせずに取引の正当性を検証する仕組みを採用。ビットコインとは違い取引の匿名性を最重視する匿名通貨として知られる。これが「ポケットの中のスイス銀行口座」とされる所以だ。

 ちなみにグレイスケール社は仮想通貨の投資に特化しており、ビットコインとイーサリアムクラシックの投資信託を運営している。同社がZcashを評価するのは、ビットコインやイーサリアムクラシックとの類似性に加え、プライバシー保護と価値保存の特性が組み合わさっているからだという。

 グレースケール社はどのデジタル資産が「真に革命的」であるのかを判断するのは難しいとしながらも、

「Zcashはビットコインやイーサリアムクラシックを補完し、次世代を象徴するデジタル資産になると確信するようになった」

 と結論づけている。

 Zcashは昨年春に仮想通貨ウォレットのJaxxに追加された後、秋には韓国の仮想通貨取引所最大手ビッサムに上場されている。

 米国家安全保障局を告発したことで知られるエドワード・スノーデン氏も昨年9月、Zcashは「ビットコインの代替として最も興味深い」とツイートしている。