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Martin YoungMartin Young

なぜ仮想通貨は強気市場にならないのか 強気材料が揃う中で価格は苦戦

なぜ仮想通貨は強気市場にならないのか 強気材料が揃う中で価格は苦戦
ニュース

アナリストや投資家の間で、今年これほど多くの追い風があったのに、なぜ仮想通貨市場は強気市場に入らないのかという疑問が強まっている。

仮想通貨アナリストのラン・ニューナー氏は火曜、「仮想通貨市場には構造的問題があることを認める必要がある」述べた

ニューナー氏は、本来なら仮想通貨市場を押し上げるはずの複数の好材料を指摘した。流動性の増加、仮想通貨に前向きな米国政府、様々な上場投資信託(ETF)のローンチ、主要機関投資家や仮想通貨企業による大規模投資、そして金・銀・株式指数といった伝統市場の堅調なパフォーマンスだ。

しかし、仮想通貨市場は年初より低い水準で年末を迎える見通しで、時価総額は10月初旬の過去最高4.4兆ドルから32%下落し、1月1日比でも約13%下落している。

仮想通貨の時価総額の推移. Source: CoinGecko

仮想通貨市場に起こり得る2つの展開

ニューナー氏は、仮想通貨市場には2つの可能性があると述べた。

「実際に壊れている部分と誰が売っているのかが明らかになる」か、もしくは「市場の仕組み通り、壮大なキャッチアップ相場が訪れるか」のどちらかだとした。

エコノミストのアダム・コベイシ氏も同調し、「いつか私たちは、ここ2カ月ほぼ毎日のように続いた大量清算を振り返り、実際に何が起きていたのかを明確に理解するだろう」と述べた

「仮想通貨は、歴史的なレバレッジ水準の中で構造的転換点に直面している」

アナリストのPlanB氏はこれを「売り手が弾切れになるまで続く壮絶な戦い」と呼び、売り圧力は「2021年の相場でトラウマを負った古参勢」、「相対力指数に基づくテクニカル投資家」、「4年サイクル論に基づき弱気市場入りを信じる層」から来ている説明した

すでに弱気市場入りとの見方も

一部アナリストは、ビットコイン(BTC)はすでに弱気市場入りしていると考えている。

「ビットコインは2025年10月下旬の段階ですでに弱気市場に入り、主要リスク資産の中で最も早く景気減速を織り込んだ動きだ」と、10xリサーチのマーカス・ティーレンCEOはコインテレグラフに語った。

「今回のサイクルで個人投資家が本格的に戻らず、資金はビットコインに集中したまま、リスク資産全体に広がることはなかった。冬は近づいているのではなく、すでに到来している」

それほど悲観する状況ではない?

スポット市場の不振とは裏腹に、業界のファンダメンタルズは非常に強いと指摘する声もある。

ブロックチェーン系ベンチャーキャピタルであるパンテラのコンテンツ責任者エリック・ロウ氏は火曜のレポートで、「価格こそ期待を下回ったものの、今年は仮想通貨史上最も構造的な進歩を遂げた年だ」と述べた。

ニューナー氏と同様に、ロウ氏は今年の業界における複数の重要な成果を挙げた。

米国金融規制当局の人事と姿勢の変化、米国による戦略的ビットコイン準備金、ステーブルコイン供給量およびトークン化された現実世界資産(RWA)のオンチェーン価値の増加などだ。

「こうした観点から見れば、2025年ほど重要な年は他にない。長期的で持続的な成長を支える深層での基礎が形成された年となった」

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