仮想通貨の上場投資商品（ETP）に対する週間流入が、2021年の前回の強気市場のピーク時以来の水準に達した。
コインシェアーズによると、仮想通貨投資商品の資産運用額（AUM）は現在670億ドルに達した。「2021年12月以来の最高水準を記録している」と同社のリサーチ責任者ジェームス・バターフィル氏が2月19日のレポートで述べている。このAUMの上昇は、年初からの52億ドルの流入と、仮想通貨市場の価格動向の好転によるものだ。
仮想通貨ETPは2月16日に終わる週に過去最高の24億5000万ドルの流入を記録し、その99％は米国に上場している仮想通貨ETPによるものだ。承認された10の現物型ビットコインETFは「純流入の顕著な加速」を見せたとバターフィル氏は語った。
ブラックロックとフィデリティのETFは約23億ドルを占め、それぞれ16億ドルと6億4800万ドル以上を集めた。「同時に、既存のプレイヤーからの流出が劇的に減少した」とバターフィル氏は言う。グレイスケールのETFは週間で6億2300万ドルの流出を見た。同社のビットコインETFは1月1日にETFに転換して以来、70億ドル以上が流出している。
一方、ビットコインは2月12日の月曜日から16日の金曜日にかけて4％以上の上昇を見せ、週末には5万2000ドルを超える高値を記録した。これは2021年12月以来見られなかった水準だ。
それでも一部の投資家は価格が下落すると予想し、ショートビットコイン商品に580万ドルの流入があった。
イーサ（ETH）商品も比較的少ないものの、2100万ドルの流入を見た。ETHは先週およそ2800ドルで取引を終え、2022年5月以来の高値に達した。アバランチ（AVAX）、チェーンリンク（LINK）、ポリゴン（MATIC）に基づくアルトコインETPは、「今年は毎週流入を続けている」とバターフィル氏は指摘し、それぞれ約100万ドルの流入を見た。
ソラナ（SOL）商品は160万ドルの流出を見たが、これは2月初旬に発生したネットワークのダウンによる「センチメントの影響」によるものだとバターフィル氏は指摘している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン