約20%の銀行が暗号資産へのエクスポージャーを持っていることが、2月28日に発表された国際決済銀行(BIS)の報告書で明らかになった。暗号資産を持つ銀行の大半は西半球にある。

2022年上半期のデータに基づくこの報告書によると、「グループ1銀行」の17行は、暗号資産のプルデンシャルエクスポージャーが約29億ユーロ、カストディ中の暗号資産が10億ユーロと報告されている。「グループ1銀行」とは、Tier1資本額が30億ユーロ以上あり、国際的に活動する銀行を指すものだ。Tier1資本とは、銀行の自己資本と開示準備金のことだ。

この17行は、モニター対象全体の20%弱を占めている。そのうち11行がアメリカ大陸にあり、ヨーロッパに4行、その他の地域に2行ある。したがって、暗号資産の保有は、銀行の保有資産のごく一部に過ぎないことになる。

BISは、2025年初頭までに銀行の暗号資産の準備金を2%に制限する基準を制定している

モニター対象の銀行全体の中で、暗号資産エクスポージャーはエクスポージャーの0.003%、カストディー中の暗号資産は全体の0.001%に相当する。プルデンシャル・エクスポージャーは今年上半期に30%増加し、カストディーは66%減少している。後者の数字は、特に銀行が調査から脱落したことによる影響であり、残りの減少は暗号資産の市場価格の下落によるものであると報告書は指摘している。

暗号資産プルデンシャル・エクスポージャーの61.7%は銀行1行が占め、その他4行で35%を占めている。ビットコイン(BTC)は40%以上で最大の原資産となっている