フォーブス誌による仮想通貨長者番付が更新された。デジタル資産で莫大な富を築いた個人の数は大幅に増加した。

この仮想通貨長者番付には現在19人の億万長者が載っている。昨年の番付より7人多くなっており、割合で言えば58%の増加となる。フォーブス誌は5日に最新版の仮想通貨長者番付を公開している。しかし、1位の座は昨年から引き続き同じ人物が占めることとなった。

バイナンスのCEO及び創業者であるチャンポン・“CZ”・ジャオ氏は現在も仮想通貨業界で最も裕福な人物である。また、比較的最近に獲得した富のおかげで、世界でも19番目に裕福な人物となっている。昨年にフォーブス誌はジャオ氏が960億ドルの資産を持っていると推定していたが、今年はその推定額を650億ドルにまで減らしている。それでも、ジャオ氏が仮想通貨業界で最も裕福な人物であることに変わりはない。

FTXの創業者及びCEOであるサム・バンクマン-フリード氏がジャオ氏に続いて2位の座を占めることとなった。推定される同氏の純資産は240億ドルという途方もない額となっている。バンクマン-フリード氏は、資産の大部分を人々に与えたいと考えているとこれまで何度も発言していることから、「仮想通貨のロビンフッド」というあだ名を付けられている。しかし、未だに240億ドルを手元に置いている以上、まだ有言実行を果たしていないことは明らかだ。

コインベースのCEO及び創業者であるブライアン・アームストロング氏が66億ドルを保有し、第3位となった。リップルのクリス・ラーセン氏とジェミナイのウィンクルボス兄弟もそれぞれ40億ドルほどを保有し、番付に留まっている。

フォーブス誌による仮想通貨長者番付へと新たに仲間入りを果たした人物としては、FTXの共同創業者及び最高技術責任者であるゲイリー・ワン氏が挙げられる。ワン氏は16%の割合で保有している自社株から56億ドルの純資産を築いたという。また、アルケミーというブロックチェーン及びWeb3関連の企業の共同創業者であるニキル・ヴィスワナータン氏とジョセフ・ラウ氏も番付に新たに載った人物である。2人はそれぞれ24億ドルの純資産を保有しているとみられ、番付では11位となっている。

オープンシーというNFTのマーケットプレイスの共同創業者であるデヴィン・フィンザー氏とアレックス・アタラー氏も今年の仮想通貨長者番付に新たに載った人物である。それぞれが推定で22億ドルの資産を保有しているという。

番付には他にも有名な人物の名前がいくつか載っている。韓国のアップビットという仮想通貨取引所の創業者であるソン・チヒョン氏もその1人であり、37億ドルの資産を保有していると報じられている。韓国の企業であるドゥナムで執行副社長を務めるキム・ヒョンニョン氏はアップビットの株式を推定で13%ほど所有しており、それらを含めた純資産は19億ドルになるとみられる。

マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏も推定で16億ドルの純資産を保有し、仮想通貨長者番付に留まった。同社は2年前にビットコイン(BTC)の大量購入に踏み切り、そこから利益を得ている。それから現在までに同社の株価は4倍にまで増加した。