アンドリーセン・ホロヴィッツ(a16z)の元幹部らによって設立された仮想通貨スタートアップのバスティオンは、米国で2つの送金事業者ライセンス(MTL)を取得した。

バスティオンは10月31日に、ニューハンプシャー州とアーカンソー州でMTLを取得し、これが同社が取得した初のライセンスとなると発表した。

これらの新しいライセンスは、ニューハンプシャー州銀行局とアーカンソー州証券局から付与され、バスティオンが各州で換金可能なデジタル資産のサービスを提供することを可能にする。また、他の米国の州でのMTL申請が現在審査待ちとなっていると同社は語った。

ライセンス取得により、バスティオンは決済手段の販売や発行、プリペイドアクセス、および他の州での取引を容易にするための金銭やデジタル通貨の受け取りなどの活動に参加できるようになる。ライセンスは全米州間ライセンスシステム(NMLS)の公式ウェブサイトで確認できる。

バスティオンのライセンス取得は、2023年9月中旬の同社設立からわずか1ヶ月後のことだ。これらの規制承認は、バスティオンがビットコイン(BTC)などのデジタル資産への適法な投資を顧客に提供する能力を米国企業に提供するという同社のコミットメントを示している。

バスティオンは、a16zの仮想通貨部門の元幹部であるナシム・エデキオアク氏とリヤズ・ファイズラボイ氏によって設立され、Web3インフラを既存のエンタープライズ技術に統合するというミッションを掲げている。バスティオンの設立は、a16zクリプトが主導する2500万ドルのシードファンディングラウンドと共に発表された。

エデキオアク氏は、「ニューハンプシャー州とアーカンソー州でのMTL取得は、私たちの長期ビジョンを実現するための重要なステップだ」と語った。彼はまた、このマイルストーンを「バスティオンの強さとスピードの証」と位置づけ、運営地域の拡大を続けることを楽しみにしていると述べた。

MTLを取得したことで、バスティオンは、アルケミーペイ、コインベース、ジャック・ドーシー氏のブロック、ムーンペイ、ビットフライヤーなど、ライセンスを取得した仮想通貨関連企業のリストに名を連ねることとなった。2023年7月には、イーロン・マスク氏のX(旧ツイッター)の決済子会社がミシガン州、ニューハンプシャー州、ミズーリ州で初のMTLを取得したと報じられている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン