長年にわたりビットコイン(BTC)の創設者サトシ・ナカモトであると虚偽の主張を続けてきたオーストラリア国籍のクレイグ・ライト氏が、英国で法廷侮辱罪に問われ、1年の執行猶予付きの有罪判決を受けた。
12月19日に行われた公判で、ジェームズ・メラー判事は、裁判所の命令に違反してビットコイン開発者らに対して訴訟を起こしたとして、ライト氏に対し1年の禁錮刑(執行猶予2年)を言い渡した。さらに、14万5000ポンド(約2850万円)の罰金を言い渡した。ライト氏は、5件の法廷侮辱罪に問われていた。
この判決は、ブロックチェーン関連の特許問題を巡る非営利団体「Crypto Open Patent Alliance(COPA)」が提起した訴訟の一環として下されたものである。COPAは、ライト氏が「自分こそがサトシである」と主張し続けたことを根拠に、複数の企業に対して訴訟を起こしたことが、2024年7月の英国裁判所の命令に違反するとして同氏を告発した。英国の裁判所は2024年3月、ライト氏をビットコイン創始者「サトシ・ナカモト」ではないと判断した。その後、ライト氏は2024年7月に自身のウェブサイト上でその認識を実証するような内容を載せた。
COPA側の弁護士ジョナサン・ハフ氏は、ライト氏がこれまで100社以上の企業を対象に訴訟を起こし、総額約9000億ポンドに相当する損害賠償を請求していたと指摘した。ハフ氏は、ライト氏の行動について「彼のカルト的な支持者をつなぎとめるための必死の宣伝行為だ」と述べた。
サトシ・ナカモトは誰なのか
2008年にビットコインのホワイトペーパーが公開されて以来、サトシの正体について、個人なのかグループなのかを含め、暗号資産業界では多くの憶測が飛び交ってきた。これまでにも、ライトをはじめとする一部の人物がビットコインの創設者だと主張してきたが、公開当時、サトシの正体は不明のままだった。
ライトは、サトシであるとする自身の主張に関して、3月の判決を不服として控訴したが、英国控訴院はこれを棄却した。同院は、ライトの提出書類に「複数の虚偽」が含まれていると指摘した。12月19日の判決を受け、英国当局がこのコンピューター科学者に対して逮捕状を発行するかどうかは不明だ。
ライトが起こした訴訟の一部では、被告側が反撃に出ている。7月には、英国の高等法院が、名誉毀損訴訟の一つでポッドキャスターのピーター・マコーマックが被った190万ドルの法的費用を回収するため、ライトの資産を凍結する措置を講じた。
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