ブロックチェーン間通信プロトコルであるコスモスの開発者たちは、ネイティブトークンATOMのインフレをさらに抑制したいと考えている。
コスモスエコシステム内のステーキングハブであるステークラボ(StakeLab)が1月9日に提案した内容によると、ATOMの最低インフレ率を0%に下げることを望んでいる。現在のATOMのインフレ率は7%から20%の間で推移しているが、この提案が通過すれば0%に削減される予定だ。提案が通過するには、1月23日までにATOM流通量の40%の定足数と十分な賛成票が必要だ。
提案の根拠を説明する中でステークラボは「この最低率は、理論上、トークン供給量の100%がステークされたとしても、ネットワークは年間追加で7%のトークンを生産し続けることを意味する。この状況には懸念があり、私の知る限り、他の機能するブロックチェーンモデルとは一致しない」と述べている。
さらにステークラボは、新しいコスモスコンシューマーチェーンからのプロトコル収益をATOMステーカーに移転することの実現可能性をコミュニティが検討すべきだと説明している。「コンシューマーチェーンからの収益が大きくなる場合、年間7%の発行率を維持することは意味をなさないかもしれない」と書いている。
懸念を持つあるユーザーによると、0%のインフレ提案は現在のATOMステーカーを萎縮させ、エコシステムのトークノミクスに影響を与える可能性がある。現在ATOMの60%以上がステークされている。「例えば、コスモスSDKを基にしたインフレゼロの2つのチェーンはDYDXとKavaだ」とユーザーは記している。「DYDXはまだ移行フェーズにあり、Kavaはしばらく存在しているが、最近インフレ0%を実施した。現時点でDYDXは約7%がステークされており、Kavaは12%だ」。
2023年11月26日、コスモスコミュニティは年間ATOMステーキング利回りを19%から13.4%に減少させることを投票で決定した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン