ブロックチェーン開発企業コンセンシスは22日、イーサリアムベースの衛星追跡アプリケーション「トゥルーサット(Trusat)」を発表した。イーサリアムのブロックチェーンを使い、地球の軌道上での宇宙ゴミ(スペースデブリ)問題に取り組む。コンセンシスの宇宙プロジェクトの第一弾と位置付けている。
今回のイニシアチブでは、アプリユーザーが夜空で衛星を追跡し、その位置を記録することが期待される。同アプリはまた、最も優先度の高い衛星を探して時間と場所を表示する。同社は以下のように説明している。
「衛星の数は25倍に増加している。衛星同士の衝突は、我々が日常的に頼っている技術と宇宙飛行への脅威となる。〔中略〕。TruSatは、国際的に信頼のある衛星軌道の記録を生成するために市民らが原動力となるシステムになるようデザインされている。自由にアクセスできるリソースで、宇宙の持続可能性の観点から起動上の衛星運用を精査できるようにする」
テクノロジーニュースのギークワイヤーによると、コンセンシス・スペースの共同創設者クリス・ラーウィック氏はイーサリアムのブロックチェーンの役割について以下のように強調している。
「オープンで自律的であると同時にインプットの誤りや悪意あるインプットに耐久性があるシステムを構築することは、技術的に極めて困難だ。(中略)これを可能にするのは、アルゴリズムやアウトプットが改ざんされたものではないとユーザーらが自信をもてることで、それが我々のロードマップ全体に統合されたイーサリアムのブロックチェーン技術だ」
これまでもコンセンシスは宇宙分野に関心を示していた。昨年10月に米国の小惑星探査企業プラネタリーリソーシズを買収している。同社は小惑星における資源探査などを進める企業だ。コンセンシスのジョセフ・ルービン氏は、「宇宙開発の民主化と分散化」を進めるためと説明していた。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版