4月17日にオンラインで開催されたBlockDown2020カンファレンスの一環として、コインマーケットキャップの最高戦略責任者兼暫定CEOのキャーリン・チャン氏は、2020年第1四半期の仮想通貨市場に関するレポートを発表した。
チャン氏は、第1四半期の価格と時価総額に動きについて触れ、プレゼンテーションを始めた。第1四半期は好調なスタートを切ったものの、ビットコイン(BTC)と仮想通貨市場は、新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックの影響を受けることとなった。
現在、価格は足元で反発しており、市場は回復に向かっている。チェン氏は、コインマーケットキャップのユーザートラフィックを分析し、より深い洞察を提供している。
中国のトラフィックは1月に低下
最初の注目すべき点は、中国からのトラフィックの減少だ。中国はトラフィックで13位から24位に下落した(トップ25の国の中でこれほど順位を下げたのは中国だけだった)。このトラフィック低下は、1月14日から1月25日の間に発生していた。
「全体として、トラフィックは一般的な傾向や関心をかなり表すものだと思う。人々はコインマーケットキャップをチェックするよりも、もっと心配すべきことがあったということだろう」
女性と若いユーザーのトラフィック増加
別の点では、女性ユーザーと18~24歳のユーザーによるトラフィックが大幅に増加した。
コインマーケットキャップでは、女性ユーザーが43%増加していた。この変化は、全年齢層で見られるが、特に若いユーザーからのトラフィックが顕著だった。ユーザーの大変は、欧州と米国からのものだった。
また第1四半期には、18~24歳のユーザーが46%増加していた。地理的には、オセアニア(豪州がメイン)とアフリカ(ナイジェリアがメイン)で特に顕著だった。
「若いユーザーから、コインマーケットキャップに頻繁にアクセスする理由について多くのことを聞いている。人々はマクロ経済レベルで何が起こっているのかを見ようとしている。彼らは仮想通貨のようなオルタナティブな資産クラスにより興味を持っている」
バイナンスがCMCを買収
仮想通貨取引所バイナンスは4月はじめ、コインマーケットキャップを買収することを発表した。買収額は非公表だが、一部では4億ドルとも報道されている。バイナンスは今回の買収でも、CMCの独立性は維持するとしている。
チャン氏は、CMCチームがバイナンスの専門知識を活用し、ベストプラクティスを実装することで、事業により多くの価値を追加できると、楽観的な意見を表明していた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン