仮想通貨(暗号資産)取引所コインチェックの足元での取引高が増加していることがわかった。今週の仮想通貨の取引高が、前週比で2~3倍に増加した。

コインチェックによれば、今週の仮想通貨の販売サービスでの取引高が前週比2倍に、仮想通貨取引サービスが同3倍となった。

ビットコイン価格は今週に入って急騰した。金(ゴールド)の価格が史上最高値を更新したのに合わせ、ビットコインも2020年の最高値11,392ドルを付けた。

コインチェックの親会社であるマネックスグループの松本大CEOは「今回のコロナで過剰流動性供給が行われたことで、金が買われ、ビットコインも上昇している」と指摘する。金価格が史上最高値の2,000ドルまで上昇したが、「金を買いそびれた人が、ビットコインを買いにきたのではないか」と分析する。

コインチェック共同創業者兼専門役員の大塚雄介氏は、「昔はマクロ経済とビットコインは別々に動いていたが、最近は影響を受けるようになってきた」と、ビットコインの価格形成が金融面の影響を受けるようになった点を指摘している。

国内要因としては、新型コロナウィルス対策の給付金が支給されたことで、仮想通貨投資にもマネーが流れてきている可能性も考えられるという。大塚氏は口座への資金流入が「明らかに増えている感触だ」と話す。

さらに既に口座を持っているユーザーが相場に戻っている影響も大きい。大塚氏は「既にユーザーが口座を持っている状態でもあり、初速が速い」と話す。従来であれば、ユーザーが仮想通貨相場に投資したいとなれば、口座開設審査によるタイムラグがあったが、現在は既にユーザーが口座が持っていることが大きな違いだ。