仮想通貨取引所のコインチェックは22日、金融庁に対して、経営の抜本的な見直しなどを盛り込んだ業務改善計画を提出した。産経ニュースが報じた。コインチェックでは1月26日、約580億円相当の仮想通貨ネム(5億2639万XEM)がハッキングされ、流出した。金融庁は同社に対して2度の業務改善命令を行い、3月8日付の行政処分では22日までに業務改善計画を出すよう指示していた。

 【22日17:30 追記】コインチェックも同日、ホームページで改善計画を提出したことを発表した。

 金融庁は8日の処分で、「経営体制の抜本的な見直し」、「顧客保護の徹底」、「マネーロンダリングへの対策」など6項目について業務改善計画の中に盛り込み、提出するよう求めていた。同庁は、「取締役会において顧客保護とリスク管理を経営上の最重要課題と位置付けておらず、経営陣の顧客保護の認識が不十分なまま、業容拡大を優先させた」と、強い調子でコインチェックの経営体制を批判。今回提出された改善計画の内容はまだ明らかになっていないが、コインチェックは経営体制の抜本的な見直しをすることになりそうだ。

 また金融庁は、コインチェック以外の取引所6社にも改善計画提出を求めていた。これらの取引所も22日に計画を提出するとみられる。

 コインチェックはすでに、今月12日から1XEMあたり88.549円で当時のネム保有者への補償を開始している