仮想通貨取引所コインベースの投資家向けプラットフォーム「コインベースプロ(Coinbase Pro)」で、リップル(XRP)や、テゾス(XTZ)、チェインリンク(LINK)を含む7ペアの追加を発表した。投資家注目のLINKやXTZにとって好材料となりそうだ。
取引は7月21日の午前7時以降から段階的に開始される。
追加されるのは英ポンド(GBP)やユーロ(EUR)建ての8ペア。
- ALGO/EUR
- ALGO/GBP
- LINK/EUR
- LINK/GBP
- XRP/GBP
- XTZ/EUR
- XTZ/GBP
コインベースプロではALGOやLINK、XRP、XTZなどはこれまでに米ドルやBTCペアの取り扱いをしていたが、今回の発表で、欧州向けに法定通貨建を強化することになった。
投資家の注目集まるLINKやXTZ
今回の追加で注目なのはLINKとXTZだろう。
既報の通り、LINKは現在仮想通貨市場で最もパフォーマンスが高い銘柄の一つとして注目が高まっている。2020年に167%上昇しているLINKだが、2019年には1481%増加。ブロックチェーン分析企業、サンティメントの最近のデータによると、LINKの投資家は平均で64%の利益を得ていると推定されている。
足元でも再び過去最高値を破ろうと8.6ドル付近で推移。さらなる上昇が期待されている。
さらにLINKに続いて注目されるのがXTZだ。LINKが動くとテゾスが追随する傾向が指摘されており、重要ラインとされていた3ドルのレジスタンスを突破。今後LINKと同じような上昇が起きるかもしれない。
このまま上昇が続けば、今年2月以来の高値を破ろうとする動きを見せている。
コインベース効果
コインベースに新しく上場することで、特定の仮想通貨が上昇するという「コインベース効果」の存在も、仮想通貨コミュニティの中では言われている。これはコインべースへの上場発表直後には資産価格にプラスの効果があるというものだ。
ただ、コインメトリックスの今年6月のレポートによれば、その効果は「抑制的」なものとも指摘されている。
コインメトリックスによれば、対米ドル、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)を比較し、コインベースの上場発表前後10日の値動きを調べた結果、-1%~+14%の範囲で変動していた。OmiseGo(OMG)の上場が発表された際には、対ドルで144%のプラスとなっているが、コインメトリックスはこの数値は「外れ値」だと指摘している。またテゾス(XTZ)やチェインリンク(LINK)も対ドルで50%超の上昇となっていたが、OMGと同様の評価をしている。
レポートでは16の仮想通貨を調査したが、そのうち6つは取引所に上場してから10日後にマイナスの価格パフォーマンスとなっていた。3つは5%未満のパフォーマンスとなっていた。
コインベースが、検討中の上場候補の仮想通貨を発表した時の効果についても調査している。「検討中」と発表されたことによる直接的な影響は「少ない」と述べている。むしろ「発表時の市場トレンドが大きく関連する」と指摘している。