米最大の仮想通貨取引所コインベースがついに日本市場で営業を開始する。iOSやアンドロイドアプリを19日から開始した。日本市場参入にあたり、三菱UFJ銀行(MUFG)が決済パートナーとなる。MUFGの口座からクイック入金も19日から可能になる。MUFGはコインベースに出資している。

コインベースは2012年に創業し、現在では100カ国以上、6800万人の顧客を抱える世界最大規模の仮想通貨取引所だ。サービスは販売所形式を提供する。

取引ペアは、これまで報じられている通り、ビットコインやビットコインキャシュ、イーサリアム、など5銘柄だ。「銘柄は随時追加していきたい」とした。

同日に開かれた記者向けの発表会で、コインベース株式会社の北澤直社長は「暗号資産取引のグローバルスタンダードになる」ために「最も信頼され、最も使いやすい」取引所を目指していると強調。そのために世界中の規制に遵守することが不可欠だとした。記者発表会には、コインベース・グローバルのブライアン・アームストロングCEOもビデオ出演した。

日本は世界的にも取引量が多い重要市場だ。外資としては最近では米大手取引所のクラーケンが日本ですでに営業を始めており、コインベースは遅れての参入となる。しかし、ビットフライヤーやコインチェックなど、競争も激しい。

北澤社長は他社を「同志」として競合関係ではなく、市場を共に広げていきたいとしつつも、グローバルで提供しているサービスを日本でも展開できる可能性を探っていきたいとした。実際に、取り扱い通貨に関する動画やテキストを読むことで仮想通貨を無料でもらえる「Coinbase Earn」を日本でも展開する。まずはステラ・ルーメンに対応する。

最近ではグローバル版でのコインベースでApple Payなどとの決済サービスとに提携を発表している。こうしたペイメントサービスの日本導入については「グローバルとの差分として認識はしている」が具体的な計画はないとした。