コインベースのブライアン・アームストロングCEOは1月3日にブログを投稿し、過去10年間の仮想通貨業界を振り返った。その中でアームストロング氏は、ビットコインが誕生から10年にわたり、存続し続けた意義を強調。この10年でデジタル通貨の世界が大きく成長したと総括した。

「これまで379件以上の記事で、ビットコインの終わりが時期尚早に宣言されていた。ビットコインは生き残っただけでなく、繁栄し、10年間で過去最高のパフォーマンスを発揮した資産となった。反対論者が間違っていることがはっきりとし、人間の本質について我々に重要な教訓を与えてくれた。それは人々があざ笑い、退けるようなアイデアこそ、最も大きなブレイクスルーになるということだ」

さらにアームストロング氏が創業したコインベースについても言及。多くの人から失敗すると言われながら、数千万人のユーザーを持ち、800人の従業員を擁する会社を構築できたと振り返った。その間には、ハッカーによる攻撃もあったが、「幸運とスキルの組み合わせで、集中砲火を乗り切ることに成功した」と語っている。

一方で、仮想通貨業界の中には激しい対立があったことにも触れている。

「これまで見てきたほかのテクノロジーでの議論(emacs対vim、iOS対アンドロイド等)よりも、非常に非常に激しい対立があった。ひとたび特定のコインを保有すると、利益と感情との内的葛藤が尾を引いてしまうためだろうと思う」

ただ、アームストロング氏は多数の競争があることで多くのイノベーションをもたらしたプラスの面もあったと指摘している。

過去10年間で最も成功したビジネスモデルが仮想通貨取引所だったとも語っている。また「機関投資家が参入し始める明確なトレンドがあった」とコメント。大規模な伝統的な機関投資家ではないが、数百の小規模なファンドが仮想通貨に参入していることを指摘した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン