日本時間6月1日0時に米シカゴ先物市場(CME)が提供する5月のビットコイン先物の期日を迎える。今回のビットコイン先物の取引高は過去最高になる見込みで、相場のボラティリティ(変動幅)が大きくなるのではないかと警戒する声も出ている。

5月のCMEのビットコイン先物の取引高は、相場の回復とともに急増。すでに80億ドル(約8720億円)分の先物が取引されおり過去最高になる見通しだ。

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ビットコイン先物とは、将来のある特定の日にビットコインをいくらで売買するか現時点で約束すること。約束の日が来たら売買をする。CMEのビットコイン先物は現金で決済されるため、ビットコインの価格には直接的な影響はないと考えられる。

ただ仮想通貨に詳しいeToroのマティ・グリーンスパン氏は、31日に出したクライアント向けのメモの中で、トレーダーがどこかでビットコインを保有しつつポジションを持っていた場合は、ヘッジ取引をすることでビットコイン価格に影響を与えるかもしれないと指摘した。

ビットコイン先物の相場への影響については様々な見方が出ている。

例えば昨年5月、米サンフランシスコ連邦準備銀行は、ビットコインが2万ドルの最高値から下落したのは、2017年末のビットコイン先物取引開始の結果であるという見解を発表。ただ、調査会社のシンディケータはビットコイン先物と相場の相関関係を疑問視するレポートを出している。

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今回、過去最高の取引高を誇るビットコイン先物の期日を迎えることで、トレーダーからはボラティリティ(変動幅)を警戒する声も聞こえる