CMEグループのチームエコノミスト兼マネージングディレクターであるブルーフォード・パットナム氏は、ビットコインがインフレに対するヘッジ手段として金(ゴールド)と競合する存在だと主張している。

「金は、ビットコインが新たな競争相手となっているようだ」と、パットナム氏はブルームバーグに対して語っている

「現在の金の価格を考えると、生産量の増加が2021年の特徴となる可能性が高い」と、パットナム氏は述べている。

金の供給量はビットコインよりも明確に定義されていない。供給量がコードに組み込まれているBTCは、最大供給量が2100万BTCと上限が設定されている。パットナム氏は、このビットコインの特徴に触れつつ、BTCのボラティリティについても言及している。「供給が固定していることはボラティリティの低下を意味しないことに注意するべきだ」と述べ、「それは反対を意味する可能性がある」とパットナム氏は付け加えている。

「供給に弾力性がない場合、需要に伴うパターン変化のダイナミクスは、価格に非常に大きな、突然の影響を与える可能性がある。ビットコインはこのパターンを示している」

インフレや変化する世界経済に対するヘッジ手段として機能するためには、ほかの資産との相関関係が欠如していることが重要になると一般には考えられている

だがパットナム氏は「金が世界的な政治リスクに対するヘッジ手段としての魅力を失っている可能性もある」と述べている。

「2017年から2020年の間では、金価格の上昇と下落は、何よりもFRBの政策転換に直接関係しているようだ」と付け加えている。「株式も同じように反応しているため、金と株式の関係が密接に関連する傾向があれば、金が安全な避難場所としての魅力を弱めている」と結論付けている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン