仮想通貨データアグリゲーターのDune Analyticsによれば、ステーブルコインUSDコイン(USDC)の発行元であるサークルが、米財務省外国資産管理局(OFAC)の「特別指定国民および阻止者(SDN)」リストによって制裁されたアドレスに関連する7万5000USDC以上の資金を凍結した。トルネードキャッシュは、分散型アプリケーション(DApp)で、イーサリアムブロックチェーン上の過去の仮想通貨取引の痕跡を難読化するために使用されるものだ。

すべての米国人および企業は、SDNリストに記載された仮想通貨ミキサーのUSDCおよびイーサリアムアドレスとのやりとりを禁止されることになる。これに違反した場合には、5万ドルから1000万ドルの罰金と10年から30年の禁固刑に及ぶ。現在、トルネードキャッシュのスマートコントラクトアドレスには、ステーブルコイン、イーサリアム、ラップビットコイン(WBTC)からなる推定4億3700万ドル相当の資産が保有されている。そのため、発行者は当該資産の取引や換金を防止するための措置を講じることが求められている。

USDCとテザーの背後にあるエンティティはどちらも、イーサリアムのスマートコントラクトレベルでトルネードキャッシュとの間のステーブルコインの転送を凍結することができる。一方、カリフォルニア州パロアルトに拠点を置くBitGoも、理論的には、そのような制裁に従うためにトルネードキャッシュへのアクセスを制限する必要がある。考えられる方法の1つは、トルネードキャッシュに連動するWBTCの償還を停止することだ。